プロレスリング・ノアは28日、都内で31日後楽園大会で開催されるGHCヘビー級王座戦の調印式&記者会見を行った。王者の“殺人医師3世”ことイホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.(32)と、挑戦者でグッド・ルッキング・ガイズ(GLG)のリーダー、ジェイク・リー(35)が出席した。

17日横浜武道館大会での前哨戦タッグマッチで敗れたジェイクは試合後、ワグナーにハイキックを見舞って“KO”した。ジェイクは会見でその時のことを振り返り「私は彼にハイキックを放った。それはなぜか。王者であるうちは常に戦いを控えている。それは常に念頭に置くべきだ。これは戦いだ。遊びでもおちゃらけでもない。戦いなんだ」と説明。

加えて、ワグナーがYouTubeのインタビューでジェイクに海外でのキャリアがなく、自分のキャリアの方が上だという趣旨の発言をしたことについても「私は海外に行ったことがない。だがしかし、なぜ私はここまでのキャリアをつめたか。それは、多くの選手、私と戦ってきた多くの選手たちが、海外でも通用する世界のレベルにあるからであって、私の実力をその選手たちが引き出し、引き上げてくれた。だからこそ今の私がある。私には自信がある。そしてこのベルトを巻いたプライドもある。だからこそ私はそのプライドを取り戻し、私がまたかじを取りなおすために、このワグナーに挑戦表明をした。自信? なければ戦うことはまずないでしょう」と強調した。

一方、王者ワグナーはそんなジェイクに向けて随所に皮肉を込めたコメントを残した。「(ジェイクには)今度の試合ではその経験豊富なところを見せてほしいと思う」と話し、KOされたキックについては「その行為は本当に汚いと思う。自分はこの試合でもプロらしく、彼はプロらしからぬ行為をしたが、自分は正々堂々ときれいな、クリーンな戦いをしたいと思う」と宣言した。

さらに「自分のスタイルは、アメリカ、日本、もちろんメキシコのスタイル(をミックスした)、ハイブリッドなスタイルですから、相手がどんな選手であっても対応できる。どんな戦いになるかというのは不安ではない。どんな戦いにでも対応できる」と自信をみせ、ベルトを持って世界中で防衛戦を行いたい意向を示した。

それに対してジェイクは「私がものすごく器用な選手かというとそうじゃない。だけど私には他の選手にないこの恵まれた体がある。それを駆使して今まで戦ってきて、それでここまで上り詰めたわけで。これは私の財産。だから私はいつも通り(戦う)」と192センチ、110キロの体で普段通りの豪快なプロレスを披露すると宣言した。

その上で「その中でただ、エッセンスじゃないけど、何かそういったものがあればまた違う何かが生まれるんじゃないかな。そういったところを楽しみにしていただければ」と、ファンへ来場を呼びかけた。