22年世界ユース選手権バンタム級制覇などアマ7冠を誇るスーパールーキー坂井優太(19=大橋)がデビュー3連続KO勝利を飾った。タニャパット・シーハナン(27=タイ)との54・0キロ契約体重8回戦に臨み、1回1分51秒、KO勝ち。左ボディー一撃で仕留めた坂井は「1回ボディーを当てて『うっ』と声を出して効いていた。2回目のボディーで倒れてくれた。若干、体がかたかったが、雰囲気にも慣れて流れで倒せた」と振り返った。
プロ3戦目に向けたスパーリングからボディーでダウンを奪っていたとし「下からいくというのは作戦通り」と手応えを口にした。同門の4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(31)のスパーリング相手として来日中の元全米アマ王者ジャフェスリー・ラミド(米国)とも2度、スパーリング。トレーナーの父伸克さんと練ったラミドとのスパーリングの作戦とは違い、近距離で打ち合う場面を多くつくり「父に怒られてしまいました」と苦笑。それでも井上のスパーリング相手と堂々と拳を交え、自信もつかんだという。
デビュー戦は2回TKO、2戦目も2回TKOと3連続で対戦相手を沈めている。「5回以内にKOする」という予告通りの勝利に「たまたまです」と謙虚な姿勢を貫く。主戦場はバンタム級。次戦の相手について「(所属ジム)大橋(秀行)会長にお任せしています」と決められた試合で結果を残すことに集中していた。
坂井は、井上の愛称にあやかり「モンスター2世」と呼ばれる。24年3月のプロ転向会見で、大橋秀行会長(59)から「ドラフト1位」と大きな期待を寄せられた大器だ。日本男子3人目の世界ユース制覇を含むアマ7冠(高校6冠)、アマ47勝1敗と堂々たる実績を持つ。23年春まで大学進学、オリンピック(五輪)出場を目標に掲げていたが、当時、国際ボクシング連盟が国際オリンピック委員会に組織の管理体制を問われ、ボクシング競技の五輪開催も危ぶまれていた時期があり、進路を悩んでいた。
その頃、大橋ジムから誘いを受け、昨年6月に1度、出げいこを経験。ジムワークしていた井上から「結局、自分の覚悟だよ」と進路決断へのアドバイスを受けた。約1週間、幼少から指導を受ける父伸克さんの意見にも耳を傾け、プロ転向を決めていた。
◆坂井優太(さかい・ゆうた)05年5月27日、兵庫・尼崎市生まれ。小学1年から社会人野球を経験していた父伸克さんの勧めで、親子二人三脚でボクシングを開始。西宮香風高でボクシング部に所属し、1、2年で総体、選抜を連続制覇。2、3年時に国体連覇して高校6冠を獲得。22年世界ユース選手権バンタム級で優勝した。アマ戦績は47勝1敗。身長173センチの左ボクサーファイター。

