WBA世界バンタム級王者の堤聖也(29=角海老宝石)が、元5階級制覇王者を撃破して2度目の防衛に成功した。同暫定王者ノニト・ドネア(43=フィリピン)との団体内統一戦で、2-1で判定勝利を収めた。 世界戦27度のキャリアを誇る強打者と、ダウンも覚悟の上で打ち合った。

WBA世界ライトフライ級王者の高見亨介(23=帝拳)が王座陥落し、王座統一に失敗した。WBO世界同級王者のレネ・サンティアゴ(33=プエルトリコ)と2本のベルトを懸けて激突し、1-2で判定負けを喫した。プロ11戦目で巡ってきた統一戦。日本男子7人目となる王座統一は達成できなかった。

WBO世界フライ級4位の桑原拓(30=大橋)が2度目の世界挑戦で王座獲得を逃した。同級王者アンソニー・オラスクアガ(26=米国/帝拳)に挑んだが、4回2分37秒でTKO負けを喫した。24年5月、東京ドームで当時のWBA同級王者ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)に判定負けして以来、約1年7カ月ぶりの世界再挑戦でもベルトをつかむことはできなかった。


堤はドネアに判定勝ちで統一王者に輝く(撮影・宮地輝)
堤はドネアに判定勝ちで統一王者に輝く(撮影・宮地輝)

WBA世界バンタム級タイトルマッチ 団体内統一戦


堤聖也12R判定(2-1)ノニト・ドネア

◆試合経過

1回

ドネアはゆったり構えてじりじりと前にでる。堤は足を使いながら様子見。ドネアは鋭い左ジャブで顔面を捉える。左フックはシャープで堤のボディーを捉えた。堤はカウンターの左フックをヒットした。

【日刊採点】ドネア10-9堤

1回、競り合う堤(左)とドネア(撮影・宮地輝)
1回、競り合う堤(左)とドネア(撮影・宮地輝)
1回、堤(右)はドネアのパンチを食らう(撮影・宮地輝)
1回、堤(右)はドネアのパンチを食らう(撮影・宮地輝)

2回

堤はサークルリングして、パンチを放つ。ドネアはじっくり相手を見て、ワンツー。堤も左フックを放って反撃する。終了間際に、ドネアは右ストレート→左ストレートの逆ワンツーをヒット。ジャッジにアピールした。

【日刊採点】ドネア10-9堤

2回、ドネア(右)を攻める堤(撮影・鈴木みどり)
2回、ドネア(右)を攻める堤(撮影・鈴木みどり)

3回

ドネアは左ジャブを多く放ってリズムをつかむ。堤は懐に入ろうとするが、なかなかテンポが上がらない。ドネアは左ストレートを何度も伸ばして、堤のリズムを断ち切った。

【日刊採点】ドネア10-9堤

4回

堤が前に出て連打を放つ。ドネアの反撃をかわしながら、手数を多く出していく。ドネアは左ジャブ、右ストレートも被弾。堤が主導権を握ったかに見えたが、終了間際に、ドネアがカウンターの右アッパーをヒット。堤は腰が砕けて、バランスを崩すが、ダウンはしなかった。

【日刊採点】ドネア10-9堤

4回、ドネア(左)にパンチを食らう堤(撮影・鈴木みどり)
4回、ドネア(左)にパンチを食らう堤(撮影・鈴木みどり)
4回、堤(右)はドネアのパンチによろめく(撮影・宮地輝)
4回、堤(右)はドネアのパンチによろめく(撮影・宮地輝)
4回、堤(右)はドネアのパンチによろめく(撮影・宮地輝)
4回、堤(右)はドネアのパンチによろめく(撮影・宮地輝)

5回

ダメージを感じさせる堤は足を使って、回復に努める。ドネアはじりじりと距離をつめて、左フック、右アッパーをヒット。さらに4回に大ダメージを与えた右アッパーを再びヒット。堤の左ジャブに合わせるカウンターだった。堤は鼻から激しく出血も、このラウンドを生き延びた。

【日刊採点】ドネア10-9堤

6回

堤は足を使って左フックを放つ。ドネアは左手を下げたL字ガードでじりじり前に出る。堤はラウンド後半に、左フックをヒット。両足がそろった状態で受けたドネアはバランスを崩した。堤は右ストレート、左フックなどを当てて盛り返した。

【日刊採点】堤10-9ドネア

6回、堤(右)を攻めるドネア(撮影・宮地輝)
6回、堤(右)を攻めるドネア(撮影・宮地輝)

7回

堤は前に出始める。ドネアは足を使って、左ジャブをつく。堤はドネアのカウンターを受けても構わずに前に出る。終盤にはロープにつめてワンツー、左ボディーフックをヒット。連打を集めた。ドネアは切れあるアッパーを見せるが、ヒットせず。

【日刊採点】堤10-9ドネア

7回、堤(右)はドネアを激しく攻める(撮影・宮地輝)
7回、堤(右)はドネアを激しく攻める(撮影・宮地輝)

8回

堤が手数で上回り始める。左のカウンターから連打をくり出す。ドネアがロープを背負う場面も増え、左目が腫れ始めた。堤は左フックをボディー→顔面に返して、さらに右ストレートも追加。3連発をヒットさせた。

【日刊採点】堤10-9ドネア

8回、激しく打ち合う堤(右)とドネア(撮影・宮地輝)
8回、激しく打ち合う堤(右)とドネア(撮影・宮地輝)

9回

ドネアはがっちり構えて正確な左ジャブで立て直しを図った。堤の顔面をヒットして、相手の前進を阻む。堤は小刻みに動きながら、懐に入ることを狙う。時折体ごと飛び込む左フックを披露。プレッシャーをかけ続けて、主導権を争った。

【日刊採点】堤10-9ドネア

10回

堤は左フック、右のスイングでドネアに迫っていく。ドネアも堤の連打にカウンターを差し込んで危険な場面をつくった。堤は手数で上回って、ドネアに迫っていく。右足を踏み出してからの変則的な左フックでドネアをロープに下がらせて、連打を集めた。

【日刊採点】堤10-9ドネア

11回

堤は左ジャブを伸ばして前に出る。右ストレートから連打を放っていく。ドネアは右アッパー、左アッパーをヒットさせるが、堤を下げさせられない。堤は右から連打で詰めて、終了間際には右を2発ヒット。

【日刊採点】堤10-9ドネア

11回、堤(左)はドネアに左パンチを見舞う(撮影・宮地輝)
11回、堤(左)はドネアに左パンチを見舞う(撮影・宮地輝)

12回

堤は左フックをヒットし、ドネアは大きく腰を沈めた。ダウンにはならなかったが、ダメージは明らかで動きが減った。堤は、右フックを軸にして、ロープにつめて一気に攻めた。ラスト10秒は両者が激しく打ち合って、終了のゴングを迎えた。

【日刊採点】堤10-9ドネア

12回を終え、声援に応える堤(右)とドネア(撮影・鈴木みどり)
12回を終え、声援に応える堤(右)とドネア(撮影・鈴木みどり)
堤(左)はドネアに判定勝ちで統一王者に輝く(撮影・宮地輝)
堤(左)はドネアに判定勝ちで統一王者に輝く(撮影・宮地輝)

WBA世界バンタム級王者・堤聖也が計量クリア ドネア戦は「まだ準決勝」

WBAバンタム級王者・堤聖也、直前オッズやや優位に「ドネアを低く見すぎてる」

【イラスト】堤聖也対ドネア WBAバンタム級王座統一戦比較表
【イラスト】堤聖也対ドネア WBAバンタム級王座統一戦比較表

WBA・WBO世界ライト・フライ級王座 統一戦


高見亨介12R判定(1-2)レネ・サンティアゴ

◆試合経過

1回

お互い距離の確認。高見がガードの上だが鋭い右ストレート放つ。サンティアゴの左ジャブは速い。サンティアゴは足を使い、高見が追う展開。終盤にサンティアゴはボディー連打。

【日刊採点】サンティアゴ10-9

1回、高見(右)はレネ・サンティアゴを攻める(撮影・宮地輝)
1回、高見(右)はレネ・サンティアゴを攻める(撮影・宮地輝)

2回

序盤にサンティアゴの右ストレートが決まる。足を止めて連打。中盤も接近戦から上下の連打を決めた。高見は距離を詰め切れない。残り10秒でサンティアゴが左右の連打を決めた。

【日刊採点】サンティアゴ10-9

3回

サンティアゴから開始から左ジャブなど手数多い。高見も懸命に左ジャブを放つ。1分すぎにサンティアゴの左フックが決まる。中盤に高見が強引に中に入り、ボディーブロー連打を放つ。終盤は打ち合いに。

【日刊採点】サンティアゴ10-9

3回、高見(左)はレネ・サンティアゴに左パンチを見舞う(撮影・宮地輝)
3回、高見(左)はレネ・サンティアゴに左パンチを見舞う(撮影・宮地輝)

4回

開始からサンティアゴの鋭い左ジャブが決まる。1分すぎに高見は右ボディーブローを決めた。中盤、高見が左ボディーを決めるも、サンティアゴもリターンで連打放つ。残り1分を切って打ち合いに。足を使いリズムあるサンティアゴが有利だった。

【日刊採点】サンティアゴ10-9

5回

高見も手数が増えてきた。ただサンティアゴは足を使い、クリーンヒットを阻止。残り1分を切って打ち合い。高見はカウンターの右ストレートを決めた。

【日刊採点】高見10-9

6回

高見が序盤から左ジャブ、右ストレートと手数が多い。サンティアゴは足を使ってうまく防御。高見は得意の左ボディーブローを決めた。高見は終盤にボディーブロー、カウンターの左フックを決めた。

【日刊採点】高見10-9

7回

序盤はサンティアゴの手数上回る。高見は左ジャブ連打で距離を詰める。残り1分を切って高見は左右ボディー連打。終盤は足を使うサンティアゴに対して、高見は懸命に接近戦を挑んだ。

【日刊採点】サンティアゴの10-9

7回、高見(右)はレネ・サンティをロープ際で攻める(撮影・宮地輝)
7回、高見(右)はレネ・サンティをロープ際で攻める(撮影・宮地輝)

8回

サンティアゴは距離を取って左ジャブを伸ばす。1分すぎには右ストレートを決めた。高見は中盤に右ボディーブローを決めた。1分を切ってサンティアゴが左右連打、残り40秒で高見は強烈な右ボディーブローを決めた。

【日刊採点】高見10-9

9回

中盤にサンティアゴが強烈な右ストレートを決めた。足を使いながらヒットアンドアウェーを貫く。高見は後半に追いかけて強引に連打を放つ。終盤打ち合いも互いに決定打はない。

【日刊採点】サンティアゴ10-9

9回、高見(左)はレネ・サンティアゴのパンチを食らう(撮影・宮地輝)
9回、高見(左)はレネ・サンティアゴのパンチを食らう(撮影・宮地輝)

10回

開始からサンティアゴが前に出る.その後再び足を使う。高見は懸命に追う。サンティアゴの左ジャブは的確。中盤で高見はボディーブローを決めた。サンティアゴの足は止まらない。それでも高見は前に出てボディー攻撃。サンティアゴの動きが少し鈍る。終盤、高見は左ボディーから右ストレート。

【日刊採点】高見10-9

11回

開始から打ち合い。高見が強引に前へ出て上下連打放つ。サンティアゴは的確な左ジャブ。高見は積極的に左ボディー3発放つ。残り1分を切っても強引に前に出てボディー攻撃。終了間際は激しい打ち合いを展開。

【日刊採点】高見10-9

12回

序盤にサンティアゴが連打。中盤から激しい打ち合い。お互いにスタミナを切らさず打ち合った。互いに最後まで譲ることはなかった。

【日刊採点】高見10-9

12回を終え、勝ちを確信したかのように両手を突き上げる高見。右はサンティアゴ(撮影・鈴木みどり)
12回を終え、勝ちを確信したかのように両手を突き上げる高見。右はサンティアゴ(撮影・鈴木みどり)
サンティアゴに判定で敗れ、両手を合わせる高見(撮影・鈴木みどり)
サンティアゴに判定で敗れ、両手を合わせる高見(撮影・鈴木みどり)

WBA王者高見亨介「対応する余裕が…」至近距離WBO王者とのにらみ合い回避

【イラスト】高見対サンティアゴ ライトフライ級王座統一戦比較表
【イラスト】高見対サンティアゴ ライトフライ級王座統一戦比較表

WBO世界フライ級タイトルマッチ


アンソニー・オラスクアガ4回TKO(2分37秒)桑原拓

◆試合経過

1回

ゴング直前に、オラスクアガがマウスピースを控室に忘れるアクシデントで、試合開始が遅れた。オラスクアガは開始から積極的に距離を詰めて、パワフルなフックを振るう。桑原はストレートで応戦も、パンチ力の差が大きい。オラスクアガは右ストレート、左フックをヒット。終了間際には強烈な右ストレートで桑原のあごを跳ね上げた。

【日刊採点】オラスクアガ10-9桑原

1回、オラスクアガ(右)を攻める桑原(撮影・宮地輝)
1回、オラスクアガ(右)を攻める桑原(撮影・宮地輝)

2回

オラスクアガが変わらずプレッシャーをかける。桑原は左フックを上下に打ち分けて応戦する。角度のいいパンチがボディーをとらえるが、構わず前進するオラスクアガのパンチを被弾する。オラスクアガは右フック、右の打ち下ろしをヒット。終了間際にはワンツーをクリーンヒットした。

【日刊採点】オラスクアガ10-9桑原

2回、オラスクアガ(右)を攻める桑原(撮影・鈴木みどり)
2回、オラスクアガ(右)を攻める桑原(撮影・鈴木みどり)

3回

オラスクアガは強引な前進ではなく、細かいパンチをちらして、ビッグパンチをヒットさせる。桑原はロープを背負う場面が増えた。終了間際にはオラスクアガが桑原をコーナーにつめて、強烈な右ストレートをヒットさせた。

【日刊採点】オラスクアガ10-9桑原

3回、オラスクアガ(右)を攻める桑原(撮影・宮地輝)
3回、オラスクアガ(右)を攻める桑原(撮影・宮地輝)

4回

オラスクアガは左ジャブを上下に散らして、桑原を追っていく。桑原は相打ち狙いで反撃するが、パワーの差が大きい。桑原は右アッパーから左フックをヒットさせるが、相手の勢いが止まらない。残り1分で、桑原がロープづたいにエスケープするも、オラスクアガが体ごと飛び込むような右フックを強烈にヒット。さらに右アッパーを突き上げた。グロッキーになった桑原に、オラスクアガが連打を集めて、レフェリーが試合を止めた。

4回、オラスクアガ(右)に攻められる桑原(撮影・鈴木みどり)
4回、オラスクアガ(右)に攻められる桑原(撮影・鈴木みどり)

桑原拓「過去最高」事故渋滞でギリギリ会場入りも計量クリア 17日2度目世界戦

世界4位桑原拓陣営の申し立てでWBO王者オラスクアガ陣営が試合グローブ変更決断

【イラスト】WBOフライ級比較表オラスクアガ対桑原拓
【イラスト】WBOフライ級比較表オラスクアガ対桑原拓