全日本は30日、都内の事務所で会見を開き、3冠ヘビー級王者曙(45)が体調不良のため王座を返上したと発表した。曙は、チャンピオン・カーニバル開催中の先月22日、肺炎のため緊急入院し同23日から最終戦まで欠場。その後、都内の病院を退院したが、体調が戻らず再検査の結果、不整脈と診断され再入院した。

 会見した渕正信取締役は「本来、3冠王者の防衛期限は半年で、体調が良くなれば復帰して防衛戦を戦う予定で進めてきたが、本人から現状では3冠王者の責任を果たせず、返上したいと申し出があった」と説明した。現在入院中の曙は、「深刻な状態ではない」(渕取締役)ものの復帰時期は未定。6月のシリーズも欠場するという。

 曙は12年9月に大阪で大仁田厚との有刺鉄線電流爆破デスマッチを戦った後に、肺炎で緊急入院。昨年9月に3冠王者となったが、今年春から肺炎が再発。入退院を繰り返している。全日本では、曙の王座返上を受けて、6月15日の後楽園大会で王座決定戦を実施する。対戦カードは決まっていないが、チャンピオン・カーニバル優勝者の大森隆男の出場は決定的で、対戦相手の人選を進め、近日中に発表する予定だ。