大関琴奨菊が際どい一番を制した鍵は「脱力」だった。

 どんな立ち合いをしてくるか分からない安美錦が相手。力いっぱいには踏み込まなかった。相手を正面に置いて前へ。引き技に体が落ちたが、物言いはなく「力を抜いていたから最後に一押しできて、軍配が上がったと思う。勝ち名乗りどうこうじゃなく、やれることはやったと思っていた」と満足した表情で、初日からの4連勝を味わった。