大相撲の横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)は29日、東京都江戸川区の田子ノ浦部屋で稽古を再開したが、相撲は取らず、基本運動などで汗を流した。

 土俵の中には入らず、若い衆を相手に左肘付近をおっつけさせ、また、自らおっつける動作を繰り返した。この日の稽古を振り返って「何とも言えないですね」と口は重く、明日から相撲を取るかと聞かれても「どうでしょうか。明日の様子を見て」と慎重だった。

 春場所で左上腕付近を痛めて夏場所は途中休場。名古屋場所では今度は左足首を負傷して、2場所連続で途中休場となった。横綱審議委員会からは万全の状態での復帰を求められるなど、秋場所の出場についてはさすがに慎重にならざるを得ない段階。「焦らず、しっかり体をつくって」と話すにとどめた。