新型コロナウイルスの影響で、史上初の無観客開催となった初日は、予定通り午前8時40分に取組が始まった。

初口となった序ノ口の煌(きらめき、朝日山)-艶郷(つやさと、湊)は、はたき込みで煌に軍配が上がった。1月初場所の前相撲で初土俵を踏んだ初のボリビア生まれの力士は、無観客の異様な状況に取組前は「ちょっと緊張した」という。

ただ、記念すべき序ノ口デビューを白星で飾っただけに、取組後は「もっと盛り上がってほしかった」と、無観客だったことを残念がった。

大型のタクシーで、自身を含めた部屋の力士4人、呼び出し1人の計5人で、奈良・橿原市の部屋宿舎から、約2万円をかけて会場入りしたという。

相撲協会が公共交通機関を避けるよう指示したためで、同じタクシーに乗り込んだ中で番付最上位の朝日錦は西序二段25枚目で、1時間30分程度後に取組を行うと見込まれている。

宿舎への帰りは逆に、朝日錦の取組が終わるのを待つことになるが「支度部屋にいます。食べ物は特に持ってきていないです」と、特に気にする様子はなかった。

1度会場入りした後は忘れ物があっても会場外に出ることはできないが「ちゃんと準備してきたので大丈夫です」と、笑顔で胸を張っていた。