大相撲の大関貴景勝(23=千賀ノ浦)が14日、代表取材に応じ、前日13日に観客を入れて開催することが決まった7月場所(19日初日、東京・両国国技館)について「お客さんいた方が100%やりやすい」と前向きに受け止めた。1日あたりの総観客数は、国技館の定員約1万1000人の4分の1にあたる約2500人に設定されているが「2500人入ってくれるだけで自分にとってはプラスになる」ときっぱり。かど番脱出を期す7月場所へ、気持ちを高ぶらせた。

新型コロナウイルス感染対応のガイドラインについても、師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)を通じて内容を耳に入れた。支度部屋では各関取の間がアクリル板で仕切られ、準備運動の際にもマスク着用が義務づけられるなど感染予防が徹底される。異例の場所となるが「初めてなので分からないが、決められたことを現役力士はやるしかない。与えられた環境で一生懸命やるだけ」と話した。

11月の本場所は福岡ではなく東京開催となり、冬巡業の中止も発表された。今年は年間を通して巡業が行われず、地方の大相撲ファンに勇姿を見せることはできないが「巡業がないのは残念だけど世間がこういうときなので、やっぱり健康が大事だししょうがない。その分、本場所でいい相撲が見せられたら」と、本場所での活躍を誓った。