大相撲7月場所で途中休場した大関貴景勝(24=千賀ノ浦)が25日、負傷した左膝の回復をアピールした。

電話取材に応じ、すでに稽古場でぶつかり稽古を再開していることを明かし「(左膝は)もう治っています。不安なくいけると思う」と、秋場所(9月13日初日、東京・両国国技館)に向けて万全を強調した。

7月場所はかど番こそ脱出したものの、優勝の可能性を残した状況で12日目から休場した。千秋楽まで優勝争いがもつれる展開を、貴景勝はテレビで観戦していたという。

「あの争いの中に入っていたらどうなってんのかなという感じで見てました。悔しさとかはないけど、けがしてる時点で優勝の資格がない。自分で後れを取っているので。あそこで出続けて大けがしたり悪化したら治りも遅くなる。ぎりぎりのところでやっていたので、いい選択をしたかなと思う」

秋場所まで約3週間。通常より場所の間隔が短い中で「はよやりたいです。現役力士なんで戦ってなんぼ。早く9月場所来てくれるのはうれしい」と待ち望んでいた。

今月5日には24歳の誕生日を迎えた。笑みを交えて「前厄であんな感じやったから、本厄で今年どうなんねんやろなと思っているんですけど」と冗談っぽく語ったが、年男でもある2020年。「まあ望むところって感じです。どんな状況でもいい成績を残せてもおごらないで、どんなに最悪でも腐らないで1年間精いっぱいやっていきたいと思います」。

昨年秋場所は関脇で12勝を挙げて優勝同点。来場所では大関として初めての優勝を目指す。【佐藤礼征】