大相撲の新大関の正代(28=時津風)が16日、東京・両国国技館の相撲教習所内で行われた合同稽古に参加した。この日から始まった合同稽古には、横綱白鵬、大関貴景勝、正代、関脇御嶽海、平幕の霧馬山、碧山、逸ノ城、十両の勢、錦木が参加。関取衆の申し合い稽古や貴景勝と三番稽古を行い、合計14番取って5勝9敗。最後はぶつかり稽古で白鵬の胸を借りて、約5分間転がされた。「いい稽古ができた。まだ稽古始めで体が動いてないので、ここから徐々に動いて大関としてちゃんと稽古ができたらいい」と振り返った。

新型コロナウイルスの影響により、3月の春場所以降は出稽古禁止が続いていた。他の部屋に行く出稽古とは異なるが、約7カ月半ぶりに他の部屋の力士と胸を合わせる場となった。「出稽古の良さはあると実感した。部屋の稽古でも体験できないといいますか、違った緊張感もあるので、いい刺激になると思います」と話した。

白鵬からは祝福の言葉をもらったという。新大関の責任感を問われると「新大関だから参加している訳ではなく、こういう機会があるから積極的に。昔からこういうのには参加していた。それが今も変わっていない」とマイペースを貫いた。

合同稽古は22日まで行われる。大相撲11月場所(8日初日、東京・両国国技館)に向けて、貴重な稽古場。「これからまだまだ時間があるので、場所までにしっかり気持ちを持っていけたらいいかなと思う。まずは本調子に1日でも戻してという感じ」と話した。