新大関の正代(29=時津風)の休場を、協会トップの八角理事長(57=元横綱北勝海)が、今後の期待も込めておもんぱかった。

前日は「ケガをしようが何をしようが、出るからには情けない顔をしちゃ駄目なんだ」と叱咤(しった)激励したが、一夜明けて休場という最悪の事態に。「ケガはつきものだが、ケガをしない体を作る。地力をつけて、その前(土俵際で粘る前)に勝負をつけるようにしなければ」と注文をつけた上で「大関として何とか勝とう、勝とうと一生懸命、残ってのケガ。(ケガをした高安戦は)粘って粘って勝った相撲だから仕方ないと言えば仕方ない」と話した。さらに「新大関としてこれから、という時。本人がいちばん悔しいだろう。治すことが先決だ」と続けた。

足首のケガについては「膝よりも(足首はテーピングで)固められるし、まだ歩ける。逆に動くから痛みが出ると長引く恐れもある」と話す一方で、膝のケガよりもプラス思考にとらえられるとし「これを良しとしないとね。不幸中の幸いと思って(患部以外の)違うところを鍛えればいい」と話した。看板力士が続々と離脱する状況には「残った力士がいい相撲を取ることが大事」と、さらなる奮起に期待した。