小結照ノ富士と幕尻の志摩ノ海の2敗対決は、照ノ富士が地力の差を見せた。

立ち合いすぐに右でまわしをつかむと、左右に動く志摩ノ海の抵抗に屈することなく離さなかった。状況を打開しようと動き続けた志摩ノ海だが、照ノ富士の右下手を切れず。最後は照ノ富士が左上手を取って盤石な体勢を作り、寄り切った。照ノ富士が優勝争いに残り、志摩ノ海の今年3度目の幕尻優勝はついえた。 1敗で単独トップに立っていた大関貴景勝は、過去8勝8敗と合口五分の御嶽海と対戦。立ち合いから回転の効いた突き押しで攻め立て、御嶽海の引きに体勢を崩すことなく突き出した。打ち出し後に千秋楽の取組編成会議が開かれ、貴景勝と照ノ富士の直接対決が組まれた。2横綱2大関休場の1年納めの場所で、大関の責任を果たす。 西前頭8枚目照強と炎鵬の小兵対決では、照強が鮮やかな外小股で白星を挙げた。幕内で外小股は、05年初場所6日目の旭鷲山-春日王の一番で旭鷲山が決めて以来15年ぶりとなった。 新入幕の西前頭16枚目天空海は、琴恵光をはたき込みで破って勝ち越しを決めた。今場所中、自身が乗っていた車がダンプカーに追突されたことを明かした。まさかのアクシデントに見舞われたが、大事には至らなかったといい、念願の勝ち越しに笑顔を見せた。


14日目の取組模様を写真で振り返ります。


大相撲11月場所 全取組速報



幕内


貴景勝(13勝1敗)突き出し御嶽海(6勝8敗)

☆貴景勝「この一番集中して、それだけだったと思います。いつも通り14日間やってきたことをやるだけだと思う。(千秋楽に向けて)自然体で、集中してやることが大事だと思う」

貴景勝V王手「自然体で集中」自己最多タイ13勝目

御嶽海(右)を攻める貴景勝(撮影・河田真司)
御嶽海(右)を攻める貴景勝(撮影・河田真司)
貴景勝(左)に突き出しで敗れる御嶽海(撮影・河田真司)
貴景勝(左)に突き出しで敗れる御嶽海(撮影・河田真司)

宝富士(9勝5敗)押し出し隆の勝(8勝6敗)

☆隆の勝「突き放していこうと思っていたが、とっさにああいう(差す)形になった。足も出てくれたんでよかったと思う。三役で勝ち越せたのは、いつもと違ううれしさがあります」

隆の勝が新関脇で勝ち越し「場所前の稽古のおかげ」

宝富士(左)を押し出しで破る隆の勝(撮影・河田真司)
宝富士(左)を押し出しで破る隆の勝(撮影・河田真司)

琴勝峰(8勝6敗)押し倒し高安(7勝7敗)

☆琴勝峰(勝ち越しは)シンプルにうれしい。自分の取りたい相撲が取れて良かった。(師匠の佐渡ケ嶽親方から)場所行く前に、引く内容が最近多かったので前に出る相撲を取るように言われた。圧力かけて前に出る相撲の方が、絶対次に生きる。(千秋楽も)しっかり集中して前に出る内容にしたい」

幕内最年少の琴勝峰12場所連続の勝ち越し決める

高安(奥)を押し倒しで破る琴勝峰(撮影・河田真司)
高安(奥)を押し倒しで破る琴勝峰(撮影・河田真司)

照ノ富士(12勝2敗)寄り切り志摩ノ海(11勝3敗)

☆照ノ富士「思い切って取ろうと思っていた。(体は)動いていると思う。毎日積み重ねていけばあとで結果がついてくる」

★志摩ノ海「相手も今場所調子いいんで、自分の相撲をとろうという思いが硬さになったかも。立ち合いからの流れが悪く後手、後手になってしまった」

照ノ富士(左)は志摩ノ海を寄り切りで破る(撮影・小沢裕)
照ノ富士(左)は志摩ノ海を寄り切りで破る(撮影・小沢裕)

隠岐の海(5勝9敗)寄り切り若隆景(6勝8敗)

☆若隆景「休まず攻められたのがよかったと思う」

若隆景(左)は隠岐の海を寄り切りで破る(撮影・小沢裕)
若隆景(左)は隠岐の海を寄り切りで破る(撮影・小沢裕)

霧馬山(3勝11敗)はたき込み翔猿(6勝8敗)

☆翔猿「攻められたけど体が反応しました。負け越しはしたが、いい経験になりました」

★霧馬山「なかなかまわしが取れなかった。(千秋楽は)最後なので思い切り自分の相撲を取りたい」

翔猿(右)ははたき込みで霧馬山を破る(撮影・小沢裕)
翔猿(右)ははたき込みで霧馬山を破る(撮影・小沢裕)

竜電(9勝5敗)押し出し大栄翔(9勝5敗)

☆大栄翔「一気に持っていこうと思っていた。内容的にすごくよかった」

竜電(左)を押し出しで破る大栄翔(撮影・河田真司)
竜電(左)を押し出しで破る大栄翔(撮影・河田真司)

阿武咲(6勝8敗)はたき込み北勝富士(10勝4敗)

☆北勝富士「どっしりした内容の相撲だったと思う。(2桁10勝に)場所前しっかり稽古してきたんで。毎日の積み重ねが白星につながっていると思う」

★阿武咲「途中止まってしまったのが敗因。しっかり集中していた。自分が弱かっただけ。自分にできることは決まっている。それを信じてやるだけ」

阿武咲(右)をはたき込みで破る北勝富士(撮影・河田真司)
阿武咲(右)をはたき込みで破る北勝富士(撮影・河田真司)

(5勝9敗)押し出し遠藤(7勝7敗)
遠藤(右)は輝を押し出しで破る(撮影・小沢裕)
遠藤(右)は輝を押し出しで破る(撮影・小沢裕)

千代の国(9勝5敗)押し出し玉鷲(8勝6敗)

☆玉鷲(4度目の立ち合いで成立)「相手がなかなか合わせてくれなかったが、よく落ち着いて見ていけた。自分の相撲がとれたと思う。」

千代の国(左)を押し出しで破る玉鷲(撮影・河田真司)
千代の国(左)を押し出しで破る玉鷲(撮影・河田真司)

炎鵬(2勝12敗)外小股照強(4勝10敗)

照強「あれしか」15年ぶり珍手の外小股で炎鵬下す

照強(左)は外小股で炎鵬を破る(撮影・小沢裕)
照強(左)は外小股で炎鵬を破る(撮影・小沢裕)
照強(左)は外小股で炎鵬を破る(撮影・小沢裕)
照強(左)は外小股で炎鵬を破る(撮影・小沢裕)
照強(左)は外小股で炎鵬を破る(撮影・小沢裕)
照強(左)は外小股で炎鵬を破る(撮影・小沢裕)
照強(右)は外小股で炎鵬を破る(撮影・小沢裕)
照強(右)は外小股で炎鵬を破る(撮影・小沢裕)
照強(右)は外小股で炎鵬を破る(撮影・小沢裕)
照強(右)は外小股で炎鵬を破る(撮影・小沢裕)
照強(左)に外小股で敗れた炎鵬(撮影・河田真司)
照強(左)に外小股で敗れた炎鵬(撮影・河田真司)

碧山(5勝9敗)はたき込み逸ノ城(7勝7敗)

☆逸ノ城(立ち合い変化は)「最初から決めてました。(後半になって)体が動いてると思う。(7勝7敗で千秋楽)明日は自分の相撲をとりたい」

碧山(右)をはたき込みで破る逸ノ城(撮影・河田真司)
碧山(右)をはたき込みで破る逸ノ城(撮影・河田真司)

天空海(8勝6敗)はたき込み琴恵光(6勝8敗)

天空海さらり仰天話、場所中ダンプカーに追突された

琴恵光(下)をはたき込みで破る天空海(撮影・河田真司)
琴恵光(下)をはたき込みで破る天空海(撮影・河田真司)

徳勝龍(8勝6敗)寄り切り琴ノ若(7勝7敗)

★琴ノ若「動きが悪かった。内容の悪い相撲は自分で直すしかないんで。切り替えて流れのある相撲を明日一番、取り切りたい」

琴ノ若(右)を寄り切りで破る徳勝龍(撮影・河田真司)
琴ノ若(右)を寄り切りで破る徳勝龍(撮影・河田真司)

千代大龍(9勝5敗)突き出し明生(8勝6敗)

☆千代大龍「同期なので、ちょっと負けたくないのがあった。明生は中学卒業、こっちは大学卒業だけど、今は同じ幕内だから力は一緒だと思っている。年齢は離れているけど負けたくない気持ちはある」

千代大龍は明生(左)を突き出しで破る(撮影・小沢裕)
千代大龍は明生(左)を突き出しで破る(撮影・小沢裕)

佐田の海(4勝10敗)突き出し豊山(5勝9敗)

☆豊山「しっかり踏み込んでいくのは考えていた。その後の流れもよかった。(5勝9敗は)何とも言えないですね。来場所のためにあと1番という気持ちで臨みます」

豊山(左)は佐田の海を突き出しで破る(撮影・小沢裕)
豊山(左)は佐田の海を突き出しで破る(撮影・小沢裕)

千代翔馬(8勝6敗)はたき込み石浦(8勝6敗)

☆千代翔馬「小さい相手で中に入られたうるさいから、下から起こしていった。(場所前に)腰を手術したので無理しないように相撲を取っている。それがいい結果につながっていると思う」

石浦(右)をはたき込みで破る千代翔馬(撮影・河田真司)
石浦(右)をはたき込みで破る千代翔馬(撮影・河田真司)

十両


宇良(9勝5敗)後ろもたれ東龍(7勝7敗)

宇良が後ろもたれで白星、居反り不発も流れで珍手に

宇良(右)は東龍を後ろもたれで破る(撮影・小沢裕)
宇良(右)は東龍を後ろもたれで破る(撮影・小沢裕)
宇良(右)は東龍を後ろもたれで破る(撮影・小沢裕)
宇良(右)は東龍を後ろもたれで破る(撮影・小沢裕)
宇良(右)は東龍を後ろもたれで破る(撮影・小沢裕)
宇良(右)は東龍を後ろもたれで破る(撮影・小沢裕)
宇良(右)は東龍を後ろもたれで破る(撮影・小沢裕)
宇良(右)は東龍を後ろもたれで破る(撮影・小沢裕)
宇良(右)は東龍を後ろもたれで破る(撮影・小沢裕)
宇良(右)は東龍を後ろもたれで破る(撮影・小沢裕)
東龍(右)を後ろもたれで破る宇良(撮影・河田真司)
東龍(右)を後ろもたれで破る宇良(撮影・河田真司)

翠富士(10勝4敗)肩透かし貴源治(6勝8敗)
翠富士(手前)は貴源治を肩すかしで破る(撮影・小沢裕)
翠富士(手前)は貴源治を肩すかしで破る(撮影・小沢裕)