大相撲の東前頭筆頭宝富士(34=伊勢ケ浜)が5日、都内の部屋で行った朝稽古後に、報道陣の電話取材に応じて近況を語った。この日は、関取衆や幕下以下の若い衆と40番ほど相撲を取ったという。連日「少なくとも30番は取っている」と、熱のこもった稽古で春場所(14日初日、東京・両国国技館)に向けて調整を進めている。

4年ぶりに前頭筆頭まで番付を上げ、関脇だった16年秋場所以来となる三役復帰が目前と迫った。モチベーションになっているのは家族の存在。「2人目が去年の4月に生まれた」と、昨年4月に次男が誕生していたことを告白。「息子たちが生まれてから三役に戻れていないので、やっぱり見せたいですね」と三役復帰へ意気込んだ。

2月に34歳を迎え、ベテランの域に達している。09年初場所で初土俵を踏み、休場は1度もない。「自分の中では靱帯(じんたい)を切ったりとかなければ、出るのは当たり前だと思っている。記録は残したいけど1場所1場所、精いっぱい頑張るような感じです」と鉄人パパが奮闘する。