6場所連続休場明けの横綱白鵬(36=宮城野)が、関脇御嶽海を寄り切りで下し、初日から無傷の12連勝を果たした。

立ち合い右四つになると、勝負を急がずに1度組み止めた。下手で振って御嶽海の体勢を崩し、左上手を取って勝負あり。何もさせずに寄り切った。昨年7月場所の対戦では左四つ、右上手の形になって、土俵際で逆転の突き落としをくらった。それだけに「1年前は左四つで負けましたから、今日は右四つにした。考えて、考えて、考えての相撲だった」と振り返った。

進退を懸けて臨んだ今場所は、優勝を争う展開になった。初日からの12連勝は44度目の優勝を果たした19年春場所以来。それだけに「2桁が横綱の勝ち越し。12勝は今場所の目標だったのでほっとしたというか」と安堵(あんど)感を口にした。勝負の残り3日間へ「いい流れが来ていますから。崩さずにいきたい」と言葉に力を込めた。

▽幕内後半戦の高田川審判長(元関脇安芸乃島) 白鵬は落ち着いて攻めていた。盤石ですね。照ノ富士も前に出て最後まで抑え込んで逃げられないようにしていた。こちらも盤石で力強い。(優勝争いは2人に絞られたが)また残り3日ありますから。