日本相撲協会は30日、大相撲秋場所(9月12日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。

おやっ、西十両9枚目の地位がブランクになり、しこ名が入っていないぞ…。7月の名古屋場所の成績から、ここには東十両6枚目で6勝9敗と3点の負け越しに終わった「貴源治」のしこ名が入っていたと考えていい。だが貴源治は大麻使用により、7月30日の理事会で懲戒解雇処分が決まった。もっとも通常、新番付が決められるのは、前場所千秋楽から3日後の番付編成会議で、今回は7月21日と協会処分が決まる前のことだった。そのため、会議では西十両9枚目の地位に「貴源治」を入れたものの解雇となったことで、しこ名を消し番付空白というレアケースになったと思われる。

仮に処分決定が番付編成会議前だったら、関取の1枠が空き、幕下からの昇進が1人、増えていたかもしれない。このように番付編成会議後から発表までの間に、特殊な事情でその力士が不在となった場合(今回の解雇や死亡など)、番付編成はそのままに、当該力士の地位を空位にするケースがまれにある。21世紀に入り、やはり大麻関連で解雇され番付が空白になった例がある。