日本相撲協会は29日、大相撲秋場所(9月11日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。平幕以下の関取衆の番付をみてみよう。

先場所、コロナの影響で休場力士が続出する中、番付編成は難航が予想されたが、そんな中、幕内下位ながら皆勤して勝ち越した力士が大幅な番付アップを果たした。西前頭筆頭に躍り出たのは先場所、同11枚目で10勝5敗の翠富士(25=伊勢ケ浜)で、10枚の番付アップで上位総当たりの位置に浮上した。同10枚目で9勝6敗だった明生(27=立浪)も8枚アップで西前頭2枚目に上がった。

待望の新入幕を果たしたのは2人。東前頭16枚目の水戸龍(28=錦戸)は、同部屋からは02年12月1日の部屋創設以降、初めての幕内力士誕生となった。モンゴル出身では20年秋場所の豊昇龍以来28人目で、外国出身でも豊昇龍以来、51人目の幕内力士誕生となった。

もう1人は西前頭16枚目の平戸海(22=境川)で、現師匠(元小結両国)が部屋創設以降では14年夏場所の佐田の海(35)以来、8人目の幕内力士誕生。長崎県出身では、11年九州場所の佐田の富士以来、戦後15人目となった。ガイドライン違反で3場所連続休場処分を受けた竜電(31=高田川)は昨年夏場所以来、8場所ぶりの幕内復帰を果たした。

既に発表済みの十両昇進は3人で、新十両は2人。金峰山(25=木瀬)は、同部屋からは今年初場所の紫雷以来の新十両で、カザフスタンからは初の関取誕生。日大からは紫雷以来54人目の新十両となった。

菅野改め栃武蔵(23=春日野)は、同部屋からは今年夏場所の栃丸以来の関取誕生で、埼玉県出身では19年夏場所の彩以来、戦後21人目の新十両。中大からは先場所の豪ノ山(24=武隈)以来、11人目の関取となった。貴健斗(26=常盤山)は2場所ぶりの十両復帰となった。

大相撲秋場所は、9月9日の取組編成会議で初日と2日目の対戦相手が決定。11日の初日を迎える。