大相撲春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)の新入幕が確実視される札幌市出身の十両2枚目、北青鵬(21=宮城野)に、心強い地元支援組織が立ち上がろうとしている。道内の民間企業の有志十数人が中心となり「北海道から未来の役力士を」と期待を寄せる、身長2メートルの有望株をサポートをしていく。

発起人で会社員の戎谷(えびすたに)侑男さん(76)は「2月上旬にも素案を作成して組織を立ち上げる予定。ルールやしきたりなどを学びながら、本場所応援企画など具体的な策を詰めていきたい」と話す。戎谷さんらは昨春「北海道銭函会」として北青鵬の幟(のぼり)を部屋に提供しているが、今回は組織名も新たに化粧まわしの贈呈も検討している。

北青鵬はモンゴル生まれで幼少期から両親とともに札幌へ。宮城野親方(元横綱白鵬)が滝川市の観光大使を務めていた時に出会ったのが、角界入りを目指すきっかけとなった。戎谷さんは幼少期から接しており「まさか、こんなに大きくなるとは本当に驚き。(新十両の弟弟子)落合もすごいですが、切磋琢磨(せっさたくま)して盛り上げていってほしい」とエールを送る。

初場所千秋楽では朝乃山とぶつかり、星は伸ばせなかったが、9勝6敗と勝ち越して新入幕へ大きく前進した。戎谷さんは「さすが大関経験者ですね。でも勝ち負けよりも、ああいう経験ができたのは今後につながります。将来が楽しみ。出世とともに応援組織も大きくしていきたい」と抱負を口にした。【奥村晶治】