日本相撲協会の諮問機関である横綱審議委員会(横審)の定例会合が、夏場所千秋楽から一夜明けた29日、東京・両国国技館で開かれた。

記者会見に応じた山内昌之委員長(75=東大名誉教授)は、8度目の優勝を飾った横綱照ノ富士を絶賛。各委員から出た意見と私見を合わせ「横綱としての責任を十二分に果たした。横綱というものの存在感。その存在感の大きさというものも、併せて示した。今回、照ノ富士の示した大きさというものは、全ての力士にとってかがみとなる、模範となるようなものであったという大変高い評価が出ました」と話した。

また山内委員長は大関昇進を確実としている霧馬山、来場所で大関とりとなる豊昇龍、大栄翔、若元春という、いずれも夏場所で2桁白星を挙げた4関脇についても高く評価した。その上で私見として「大関の数については、こだわる必要はないのではないか」と、来場所で大関とりの3人が、いずれも好成績を挙げて、複数人の昇進があることを期待していた。

他に大関経験者で、夏場所では2年ぶりに幕内力士として土俵に立った前頭朝乃山についても「よく戻ってきた」と称賛した。さらに「名古屋場所(7月9日初日、ドルフィンズアリーナ)における朝乃山の活躍を期待したい」と、三役以上の力士以外で唯一、名指しで話題にしていた。

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