大関とりに挑む豊昇龍(24=陸奥)が、初黒星を喫した。

2日目に横綱照ノ富士を破って勢いに乗る錦木(伊勢ノ海)にはたき込みで敗れた。日頃からサポートを惜しまない「yes!高須クリニック」から5本の懸賞を掛けられたが、期待に応えられなかった。

直近の春場所と夏場所で計21勝を挙げた豊昇龍は、場所前に積極的に出稽古へ行き、対戦する上位陣と相撲を取った。連日の厳しい暑さの中でも稽古量は変わらず、同じモンゴル出身で仲の良い新大関霧島に後れを取るわけにいかないという気持ちが強かった。今場所から濃紺の締め込みを締めることを決めたのも、目指すべき地位をつかむという強い思いの表れだ。

元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏のおいとしても注目を集める24歳。会場のドルフィンズアリーナに飾られた七夕の短冊には「優勝を」と、初の賜杯と昇進を一緒に勝ち取る決意を記した。

春場所11勝、夏場所10勝と直近2場所で21勝挙げている中で、今場所3日目にして初黒星。「立ち合いは悪くなかったけど、流れがダメだった」と反省しつつ、「終わったことなんで気にしないです」と前を向く。大関とりに挑む場所は始まったばかり。昇進目安の「三役3場所33勝」へ白星を積み重ねていきたい。