幕内優勝1度の徳勝龍が引退を発表したことについて、関取衆からさまざまな声が寄せられた。

20年初場所終盤まで徳勝龍と優勝争いを演じた正代は、この経験が自分の成長を促してくれたと感謝。「悔しい気持ちもあったけど、今となってはあそこで勝っていたら燃え尽きて、大関に上がれなかったかもしれないと思っている。分岐点の場所でした」と振り返った。

徳勝龍と同じく「花のロクイチ組」(昭和61年度生まれの関取の総称)の宝富士は「大学から20年くらいずっと一緒にいて、切磋琢磨(せっさたくま)してきました。節目の時にも連絡を取り合い、本当に家族のような存在でした」と盟友の引退に寂しそうだった。妙義龍は「同じ関西出身で、中学校の頃から知っていました。お疲れさまでしたと言いたい」とねぎらった。

近大の後輩、朝乃山は「33歳での優勝は自分にとって励みになりました」と活躍に刺激を受けたといい、小学生の頃から交流があったという阿武咲は「気軽に話せるお兄ちゃんみたいな存在だった」と懐かしんだ。惜しまれつつ土俵を去る37歳は、13日に引退会見に臨む。【平山連】