大相撲の大関貴景勝(27=常盤山)が、綱とりへの意欲を示した。

九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)を前に会場で力士会が行われ、貴景勝が取材に応じた。先場所は11勝4敗で4度目の優勝を飾った。しかし、11勝にとどまったことと、熱海富士との優勝決定戦で立ち合い変化した内容など、厳しい意見が相次いでいた。

貴景勝は「毎場所、自分のベストを出すこと。常にベストを出すことしか考えていない。最後の番付(横綱昇進)は自分が決めることではない。まわりに評価してもらえるようにしたい」と意気込みを語った。

今年初場所で3度目の優勝を飾り、地元の春場所で臨んだ綱とりは途中休場で3勝4敗8休に終わった。「大阪の場所は自分がけがをしてしまった。けがをしないのも横綱になる素質のひとつだと思う。先場所のことは消して、今場所は今場所でやっていくことは違う。新しい気持ちで初日をやりきったら、2日目を迎えられる」。

最近は優勝した場所の後は、けがとの闘い。「(綱とりの)チャンスは毎回、最後と思っている。最後のチャンスだと思って頑張りたい」。高いレベルの優勝が求められる中で、強い決意を示した。【実藤健一】