大相撲の元関脇でタレントの豊ノ島(40)が2月20日、都内のホールミクサでトークイベント「豊ノ島の部屋」の第5回を開催した。テーマは「観戦力が上がる!相撲の知らない世界」。ゲストに呼出の重夫さん(九重部屋)と床山の床秀さん(式秀部屋)を招き、土俵を支える裏方の方々のお仕事を深堀りトークした。

プロフィールを紹介するだけで会場が沸いた。まずは重夫さんから。北の富士さんから直接の勧誘を受けて角界入りをした。当時のことを振り返り「43年くらい前ですか。滋賀県の田舎にベンツを横付けされて、親は舞い上がりますよね」とスカウトの様子を披露。

その後も、上京後に東京駅が広くてさまよっていたら補導員に声をかけられた話、千代の富士の大関伝達式で金屏風の裏にいたこと、引退会見でも裏にいたことなど、まさに鉄板級のエピソードで会場が笑いに包まれた。また北の富士さんの近況、千代の富士さんとの最後の会話など、秘話もてんこもりだった。

続く床秀さんも笑いをかっさらっていった。豊ノ島の大銀杏を新十両から長らく結っており、結婚式でも大銀杏を結った関係。新十両で初めて大銀杏を結ったときに豊ノ島が大塚愛の「さくらんぼ」を支度部屋でエンドレスでかけていたというエピソードを披露。その後、豊ノ島が連勝したため、ゲン担ぎで「さくらんぼ」を延々とかけ続けていたために「豊ノ島の大銀杏=さくらんぼ」のイメージができたと話し、爆笑に包まれた。

また実は豊ノ島が髪質的に大銀杏を作るのが一番難しかったことなどを20年越しにカミングアウト。当時は縮毛矯正をかけていたことなど、豊ノ島本人も懐かしむような話がたっぷりと飛び出した。

本題に入り、それぞれのお仕事紹介へ。重夫さんは美しい声で呼び上げを実演。床秀さんは大銀杏を結う時のポイントや道具について解説を行った。豊ノ島も知らない、それぞれのしきたりや作法に会場全体が「へぇ~」と感嘆の声があちこちで起こった。

その他、ここでしか聞けない裏話もたっぷり語り尽くし相撲ファンの「知りたい!」に応える内容となった。

この日はオンラインでも同時配信し、質問も募集。X(旧Twitter)で「#豊ノ島の部屋」をつけた投稿からピックアップして、質疑応答が進んでいった。

配信が約1時間10分で終了すると、会場のお客さん限定のさらに密度の濃い「質疑応答」へ突入。その後は豪華プレゼントが当たるじゃんけん大会が行われた。大盛り上がりの様相で第5回「豊ノ島の部屋」は終了した。最後は恒例となった1人1人のお客さんと2ショット撮影を行い、笑顔で見送った。

大好評の豊ノ島の部屋は第6回の開催が4月21日(日)に決定。ゲストには音羽山親方(元横綱鶴竜)を迎えて、他では聞けない密度の濃いトークを繰り広げる予定だ。