日本相撲協会は25日、東京・両国国技館で九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)の番付編成会議と臨時理事会を行い、関脇大の里(24=二所ノ関)の大関昇進を全会一致で承認した。この後、協会から送られた使者が茨城・阿見町の二所ノ関部屋を訪れ、大の里は昇進伝達式に臨む。
昨年夏場所の初土俵から、所要9場所での大関昇進は、羽黒山、豊山、雅山の所要12場所を更新し、昭和以降最速となった。新入幕から所要5場所は、年6場所制となった1958年以降の新入幕では、大鵬の6場所を超えて最速。出世の早さに髪の伸びが追いつかず、大銀杏(おおいちょう)の結えない前代未聞の“ちょんまげ大関”が誕生した。
大の里は5月の夏場所を12勝3敗で、所要7場所の史上最速優勝を果たした。7月の名古屋場所は9勝止まりだったが、今月の秋場所は自己最多を更新する13勝を挙げ、2度目の優勝を飾った。大関昇進目安の「三役で3場所33勝」を1つ上回る、34勝を挙げていた。
新大関誕生は初場所後の琴ノ若(現琴桜)以来、8カ月ぶりで、九州場所は1横綱3大関となる。石川県出身の大関は、横綱まで上り詰める輪島と、出島に次いで3人目となった。
伝達式で最も注目されるのが口上だ。貴ノ花(後の横綱貴乃花)の「不撓(ふとう)不屈」、若ノ花(後の横綱3代目若乃花)の「一意専心」、琴奨菊の「万里一空」、正代の「至誠一貫」、最近では豊昇龍の「気魄一閃(きはくいっせん)」など、それまで聞き慣れない四字熟語も、用いられることがあった。秋場所の千秋楽から一夜明けた23日には、口上の内容については「何も考えてないです。真っ白です」と話していた。
◆大の里泰輝(おおのさと・だいき)中村泰輝(なかむら・だいき)。2000年(平12)6月7日、石川・津幡町生まれ。津幡町少年相撲教室で小学1年時の7歳から相撲を始める。小学校卒業後に新潟・糸魚川市に単身相撲留学し、能生(のう)中、海洋高と進んだ。その後、日体大に進むと、3、4年時に2年連続アマチュア横綱に輝くなど個人13冠。昨年夏場所、幕下10枚目格付け出しで初土俵。伯桜鵬の1場所に次いで2番目のスピード出世となる、所要2場所で新十両昇進。今年初場所で、昭和以降3位タイとなる所要4場所で新入幕。夏場所で所要7場所の史上最速優勝を果たし、秋場所で2度目の優勝。所要9場所での大関昇進は、昭和以降最速。新入幕から5場所連続三賞受賞は、2位が3場所連続の千代天山で、不滅ともいえる記録。得意は右四つ、寄り、突き、押し。家族は両親と妹。192センチ、182キロ。血液型O。

