人気力士の元幕内で西幕下30枚目・炎鵬(30=伊勢ケ浜)が東35枚目の長村(20=木瀬)を寄り切り、6勝目(1敗)をあげて幕下復帰の今場所を終えた。
さすがのうまさだった。体格で上回る相手に対し、低い姿勢を崩さず懐に入り、一気の攻めで寄り切った。「この番付で6番勝てたことは自信になる。何よりけががなかったことにホッとしています」と話した。
首の負傷で23年夏場所途中を含め7場所連続休場。引退も「何百回も考えた」というが、周囲の支えがあって昨年名古屋場所、序ノ口から奇跡の復帰を果たした。
序ノ口、序二段、三段目といずれも6勝1敗でクリアし、幕下に番付を戻した今場所も6勝1敗。来場所は関取復帰も狙える幕下上位に番付を上げることが確実になった。ただ、炎鵬は「幕下上位になれば相手も大きく変わってくる。(今場所)勝ち星はついてきたが、相撲の内容はまだまだ。ほめられる相撲はないかな。不安もあるんで何をすべきか確認して取り組んでいきたい」と現実を見据えている。
炎鵬の名が呼び上げられるよ館内はひときわ大きな拍手と歓声にわく。早く関取に戻ってきてほしいとファンが願う人気力士。首の不安と闘いながら、着実に番付を戻してきた。「(首の)状況は毎場所よくなっている感覚はあるが。番付も上がっている中でどこまでやれるのか、怖さもありますね」。地獄を見た小兵力士の戦いは続く。

