相撲界屈指の“虎党”が優勝の瞬間を心待ちにしている。大相撲の横綱大の里(25=二所ノ関)が、マジック1となったプロ野球阪神のリーグ優勝への期待を口にした。7日、茨城・阿見町の部屋で稽古後に「本当は昨日(6日)、決まるかと思ったんですけどね」と、笑顔を見せつつ少し残念そうに話した。6日に巨人が敗れていれば優勝という状況で、巨人は9回2死まで1点ビハインド。そこから逆転勝ちして、阪神の優勝はお預けとなっていた。
ただ、幼少期から大の阪神ファンだっただけに、目前に迫った優勝の話題には、自身が幕内優勝した時に、勝るとも劣らないほど笑みがこぼれた。テレビ観戦するか問われると「時間があったら。ハッハッハ」と満面の笑み。秋場所(東京・両国国技館)初日の14日を、1週間後に控え、トレーニングや治療など、体づくりを最優先するのは当然だが「勝ってほしいですね」と、リアルタイムで観戦したい内心は明白だった。
そんな優勝目前の阪神に触発されたかのように「新横綱場所(7月の名古屋場所)での優勝はかないませんでしたが、横綱として初めての優勝をしたいですし、やっていきたいなと思います」と力を込めた。これまでは目標に「優勝」に盛り込むことは少なかったが、珍しく「優勝」を口に出して意欲を見せた。
5日の横綱審議委員会(横審)による稽古総見では、横綱豊昇龍、大関琴桜との申し合いで3勝8敗と振るわなかった。だが前日6日の二所ノ関一門の連合稽古では一転、琴桜との三番稽古を12勝3敗と圧倒し、復調をアピールしていた。
この日は、四股やすり足といった基礎や、若い衆のぶつかり稽古に胸を出すなどして汗を流した。阪神優勝決定後になるかもしれない、8日以降は出稽古などで仕上げていくつもり。阪神藤川球児監督の、指揮官としての初優勝を見届けた後に、初日を迎える可能性が高い秋場所で、自身も横綱として初優勝を飾る決意がにじんでいた。

