落語協会の春風亭一花(いちはな、38)が今年9月の下席から真打に昇進することが発表されました。単独での昇進ですが、落語協会での単独昇進は一花の兄弟子である春風亭一之輔(47)以来、14年ぶりの快挙です。一之輔は21人抜きでしたが、一花は5人抜きでの昇進です。

一花は立教大出身で、2013年に春風亭一朝のもとに入門し、18年に二つ目に昇進しました。前座時代から注目されていましたが、昨年10月に開催された「NHK新人落語大賞」で「厩火事」を熱演して大賞を受賞しました。同大賞には、同じ女性落語家の蝶花楼桃花、2024年に12人抜きの抜てきで真打に昇進した林家つる子がそれぞれ3回挑んでいましたが、大賞受賞には至りませんでした。一花も23年、24年にも挑戦しており、3度目の正直での栄冠でした。

落語協会では1993年に三遊亭歌る多、古今亭菊千代の2人が真打に昇進しましたが、その時は男性の真打とは別枠の「女真打」とされていました。しかし、差別的な制度への批判もあって、2002年に「女真打」は廃止され、男女とも同格の扱いとなりました。それから20年が過ぎて、つる子の抜てき昇進といい、今回の一花の単独昇進といい、時代が変わってきたなと思いました。それは、女性落語家の活躍が落語界の活況の要因になっていることにあるように思います。落語協会の真打は200人を超えていますが、女性は14人です。まだまだ少数派ですが、大きな戦力となっていることは間違いないでしょう。【林尚之】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「舞台雑話」)