乃木坂46中村麗乃(20)が、13日から上演の舞台「夜明けのうた」(東京・渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール)に出演する。ミュージカルや舞台の出演が続いており、昨年は加入5周年と20歳の誕生日を迎え、精神的にも成長。2022年は“スーパーれのタイム”の到来だ。

透き通った瞳でカメラを見つめる乃木坂46の中村麗乃(撮影・横山健太)
透き通った瞳でカメラを見つめる乃木坂46の中村麗乃(撮影・横山健太)

「夜明けのうた」は昨年1月に上演予定だったが、コロナ禍で中止となっていた。「去年はやっぱり悔しかったですし、複雑でした。こうやってあらためて上演できるのは本当にうれしいことです」と喜んだ。

1965年(昭40)公開の日活の同名青春歌謡映画が原作の舞台で、ヒッチハイクで東京に行こうとする少女を演じる。劇中では、ためていた感情を一気に全てさらけ出すシーンがあり、共演の元宝塚歌劇団星組の男役スター麻央侑希(まお・ゆうき)から「スーパーれのタイム」と名付けられたという。「今みたいにインターネットとかが普及してなくて、ある意味いろんなことにまっすぐ、真正面から向き合える時代だったのかなと思うので、そういうところを表現したいです」と意気込んだ。

昨年9月に加入5周年を迎え、20歳になった。ミュージカルや舞台への出演も増えた。「舞台とライブの時期が重なったりしたんですけど、何とか両立するために、落ち着いてできるようになってきたのかな、って思います」と明かした。長身で手足も長く、共演者と並んでも引けを取らないスタイルの良さも特長だ。

「正直、自信はないです。毎回毎回、新しい自分のできないことに気づいていくんです。でも、上達するためにボイストレーニングとかを頑張る時間が、結構好きだということに気づいてきました。以前は、自分に何が足りなくて、何をどこまでできるのか、自己分析できていなかったので」

昨年10月上演のミュージカル「October Sky-遠い空の向こうに-」ではヒロイン役を務め、歌唱シーンも多かった。「今までで一番焦りました。稽古が終わった後も、本番期間中も、夜遅くまで個人的にボイストレーニングに通っていました。20歳の誕生日の夜もずっとボイトレでしたね」と笑った。 

ほほ笑む乃木坂46の中村麗乃(撮影・横山健太)
ほほ笑む乃木坂46の中村麗乃(撮影・横山健太)

昨年大みそかをもって生田絵梨花(24)が乃木坂46から卒業した。多数の本格ミュージカルに出演する、憧れの先輩だ。「生田さんは、絶対大変だったはずの時でも、弱音を吐いてるところを見たことがないんです。どれだけ舞台とかライブとかが重なっても、完璧なんです」と振り返った。「裏でめちゃくちゃ努力されていたんだと思う。それを見せないのが格好いいですよね」と目を輝かせた。

「ありがたいことに、舞台とかお芝居の仕事をいただくことが増えたんですけど、それは生田さんはじめ、いろんな先輩方が開いてくれた道だと思うので。その道を守っていけるように、環境に感謝しながら、めちゃくちゃ頑張っていきたいです。多くの本格的なミュージカルに出られるように努力したいです」

乃木坂46は来月、デビュー10周年を迎える。「大きな節目ですし、5期生も入ってくると思うので、また1つ新しくなるタイミングなのかな、と思います。初心を忘れずに頑張りたいです!」。2022年、「スーパーれのタイム」が訪れる。覚醒の時は来た。【取材・構成=横山慧】

◆中村麗乃(なかむら・れの)2001年(平13)9月27日、東京都生まれ。16年9月加入の3期生。愛称「れの」。「SUPERHEROISM」「逆転裁判」などの舞台に出演。167センチ。血液型不明。