タレントたむらけんじ(42)が、ニュースキャスターの辛坊治郎氏(59)を招いて開いた大阪都構想に関する勉強会が13日、大阪市内で開かれ、会場周辺では都構想をめぐっての賛成派、反対派両派がチラシを配り、参加者にそれぞれ呼びかけた。

 同勉強会は、17日の大阪都構想をめぐる住民投票を控え、たむらが、未来の大阪を背負うべき若者たちの無関心に危機感を覚え「一緒に勉強しよう」と呼びかけ、企画したもの。終了後には賛否の両グループが待機していたが、大きな混乱はなかった。

 勉強会の参加者によると、たむららが辛坊氏に都構想の可決、否決にともなうその後の大阪を問う形で進められたといい、一般参加者からの質問も、辛坊氏が受け付けた。

 その中で、辛坊氏は、都構想とはもともと、大阪維新の会代表の橋下徹市長が08年に府知事選に立候補し、当選する以前の00年代前半に、自民の府議団から起こったものだと説明。これは、辛坊氏がかねて話している“維新の起源”。当時の自民府議団から「大阪府、大阪市の二重行政を解消したい」との思いを聞いたといい、自身にも知事選への出馬要請があったことも明らかにしたという。

 その後、自民府議団は複数の人物に出馬交渉に当たり、最終的に橋下氏の立候補にこぎ着け、現在の大阪維新の形が出来上がった。辛坊氏は当時からを知るだけに、都構想についても賛否両論の立場から解説した模様だ。

 また、現時点で、住民投票の行方は賛否拮抗しているものの、否定意見の方が上回っている状況で、勉強会への出席者によると、辛坊氏はこれを独自に解説。橋下氏が府知事、市長の職務に就き、府政、市政改革を断行したことで「大阪は、あの当時の破綻危機からは遠のいている」とし、これが大阪市民、府民の「将来への危機感」を薄れさせているのではないか、と指摘したという。