不倫疑惑を報じた週刊誌の発売前日に行ったベッキーの緊急会見は、明らかに契約スポンサーに向けて行われたものだった。広告関係者は「交際を否定しなければ契約の続行はあり得ない」とスポンサー側からベッキー側に通達があったと証言する。「不倫」は、ベッキーが持つ「優等生キャラ」「清潔感」のイメージとは正反対で最も縁遠い言葉。昨今コンプライアンスに敏感な企業がこぞって高額のギャラを支払い、企業の顔に起用してきたが、「不倫」を認めた場合、契約を続けることは、まず考えられない。

 所属事務所とベッキーは自分の口で「不倫」を否定する映像を世に出して、企業側に理解を求める選択をした。しかし会見とは名ばかりで質疑応答もない一方的な釈明に終始したことで逆に疑念を深めた。不倫を裏付ける写真など「物的証拠」をふんだんに掲載した週刊誌報道を否定できたというには程遠く、スポンサーの理解を得ることはできなかったはずだ。

 スポンサー側には所属事務所を通して「川谷とはもう会わない」という約束をしている可能性も高い。収入源だった「イメージ」を自ら傷つけ、1人の大人としての幸せも捨てるしかなかった。スポンサーに支えられて生きるタレントの厳しさをかみしめているに違いない。【芸能デスク・松田秀彦】