アニメ映画「ONE PIECE FILM GOLD」(宮元宏彰監督、7月23日公開)の主題歌アーティストに、14年にメジャーデビューしたばかりの男女2人組ロックユニットGLIM SPANKY(グリムスパンキー)が抜てきされたことが16日、分かった。原作の尾田栄一郎氏(41)の指名を受け「怒りをくれよ」を書き下ろした。

 きっかけは、尾田氏がラジオで15年2月発売の「褒めろよ」を聴いたことだった。ボーカル&ギターの松尾レミ(24)の、ハスキーな声に米の伝説的ロック歌手ジャニス・ジョプリンを想起。「ジャニス!? って思って一撃。声に魅了されました」とほれた。

 今年2月末にGLIM SPANKYの名前が正式に浮上し3月に決定。作品の大ファンだった2人は、楽曲を作る中で、尾田氏と何度も連絡を取り曲作りを突き詰めた。松尾は「歌詞で言いたかった『試練何度越えようが 満足を蹴り飛ばし行こうぜ』を尾田さんも『欲しい』と言ってくれた。表現したいことが通じ合った」と感激した。映画の楽曲ながら、わずか3つのコードを繰り返すことで疾走感とパワーを追求。ギター亀本寛貴(25)は「(反響が)どうなるか分からない。楽しみ」と世界への飛躍を期待した。

 ◆GLIM SPANKY(グリムスパンキー) 長野県出身の松尾レミが、高1の07年に文化祭で1曲やるためにバンドを始め、1年上の亀本寛貴がギターとして加入。09年夏に10代のロックフェス「閃光ライオット」に参加しファイナリスト14組に残る。60~70年代のロックとブルースをベースに現代的に作り上げた音楽と、松尾のハスキーボイスで頭角を現し、14年6月にミニアルバム「焦燥」でメジャーデビュー。6月29日発売の、ビートルズのトリビュート盤「Hello Goodbye」にも参加。

 ◆「劇場版 ONE PIECE」歴代の主題歌 過去12作は国内外の人気アーティストが担当してきた。03年はBUMP OF CHICKENの「sailing day」、08年はDREAMS COME TRUEの「またね」、09年はMr.Childrenの「Fanfare」、前作の12年は、カナダのアヴリル・ラヴィーンが「HOW You Remaind Me」と「Bad Reputation」を提供した。