野外フェス「フジロック・フェスティバル」と政治との関係が物議をかもす中、漫画家の小林よしのり氏(62)が、09年に亡くなったロックミュージシャンの忌野清志郎さんの音楽を引き合いに出し、「ロックとは何か?」と問うた。

 今年のフジロックに学生団体「SEALDs」の奥田愛基氏やジャーナリストの津田大介氏らが出演すると発表され、ネット上では一部から「フジロックに政治を持ち込むな」「音楽の政治利用」などと批判の声があがっている。

 小林氏は21日に「ロックとは何か?」とのタイトルでブログを更新。ロックフェスの政治性に拒否反応を示す声があがっていることに、「今の観客は、愛が大切、恋は素晴らしい、命は大切・・このくらいしか聞きたくないのでしょうね」と私見を述べた。

 忌野さんが反原発を強く訴えたロックミュージシャンだったことに触れ、「今なら忌野清志郎の『SUMMER TIME BLUES』なんかロックフェスでも観客に拒否されるんだろう。キヨシローがこの歌を歌っているときは、わしはまだ原発の安全神話を信じていたので、『左翼的』に偏り過ぎると思っていた。ところがわしが間違っていた。キヨシローの歌は左翼でも何でもなかった。予言の歌だった。政治性というより、ロックだったのである」とつづった。