沢口靖子(51)主演のテレビ朝日系人気ドラマシリーズ「西村京太郎サスペンス 鉄道捜査官17」が、11日に「日曜ワイド」(日曜午前10時)で放送される。土曜夜の「土曜ワイド劇場」が今年4月、日曜の朝に移って再放送作品が多かったが、人気シリーズの新作登場は初めて。沢口に意気込みを聞いた。

 沢口は00年から、主人公の警視庁鉄道捜査隊東京駅分駐所主任刑事・花村乃里子を演じている。日曜の朝への枠移動については「取り立てては変わりません。今まで通りに取り組んでいます。ただ『日曜ワイド』になったことで、エンターテインメント色が強くなった。休日の朝にお届けするのにふさわしいテイストになったと感じています」。今回は長野・上田駅で起きた殺人事件を解決する。「ロケで初夏の長野の空気を吸わせていただきました。千曲川の景色もすばらしい。本当に気持ちがよかった」と笑顔を見せた。

 00年の第1回から毎年のように放送し、今回が17作目。「大事に取り組むだけ。作品ごとに舞台が変わるし、(殺人の)トリックも変わる。毎年、新鮮な気持ちで台本のページをめくっています」。花村乃里子という役に寄せる思いも強い。「ともに年齢を重ね、ともに歩んできた。(上司の)課長以外は後輩になって、多少は成長して頼れるお姉さん的存在になったのかなと思います」。99年から続く同局系の主演連ドラ「科捜研の女」シリーズでは犯罪に立ち向かう法医研究員・榊マリコ役。「連ドラと2時間ドラマで違いはない。目の前の役に全力で取り組むことは同じ」と言い切った。

 84年に「第1回東宝シンデレラ」グランプリに輝いて女優デビュー。「こんなに長くやるとは思わなかった。目の前の作品に無我夢中で取り組んできただけ。今は警察関係者の役が多いから、OLとか主婦の役をやってみたい。犯人役もいいですね」と笑った。【小谷野俊哉】

 ◆沢口靖子(さわぐち・やすこ)1965年(昭40)6月11日、大阪府生まれ。84年第1回東宝シンデレラグランプリに輝き、映画「刑事物語3 潮騒の詩」で女優デビュー。同年映画「ゴジラ」で日本アカデミー賞新人賞。85年NHK朝ドラ「澪つくし」に主演。95年映画「ひめゆりの塔」で日本アカデミー賞主演女優賞。趣味は映画観賞。血液型A。