貫地谷しほり(31)大東駿介(31)が22日、都内で映画「望郷」(菊地健雄監督、9月16日公開)の完成披露試写会に出席した。

 作家湊かなえ氏の同名短編集の映画化。原作は6編が収録されているが、映画化されたのは「夢の国」「光の航路」の2編。

 貫地谷は「見ていただくのがドキドキしています」と話した後、しばらく沈黙した。その後「私にとってとても大切な作品になりました」と感慨深げに話した。

 大東は「望郷ということで、自分の過去や故郷と向き合わなくてはならない作品なので、自分にとっても大切な作品になりました」。

 2人は湊氏原作の映画「白ゆき姫殺人事件」で共演している。大東は「前回は撮影10分で全てアドリブ。台本ももらえなかったので、今回は台本をもらえて良かったです」と笑った。

 菊地監督は2人をべた褒めで、貫地谷が「細かいところまで見てくれていて、自分で微妙かなと思ったところは必ず『もう1回行こうか』と言ってくれたので、安心して身をゆだねました。大ファンになりました!」と話すと、同監督の顔は紅潮していった。

 貫地谷が「何で私だったのか」と菊地監督に聞くと「湊さんの故郷因島での撮影を考えていたので、いろいろな作品をみた結果この2人しかいないと決めていました」と答えた。

 貫地谷は「誰しもが感じたことのある窮屈さが映っています。そこから少しでも前に出る勇気が持てる作品になっていると思います」。大東は「自分の31年と初めてちゃんと向き合えた気がしました。僕はこの映画が大好きです。だれかにとってもそうなればいいなと思います」とそれぞれアピールした。