松井玲奈(26)が朗読劇に初挑戦することが4日、分かった。若手歌舞伎俳優尾上右近(25)とともに人気朗読劇「ラヴ・レターズ」(12月17日、東京・EXシアター六本木)に出演する。

 「ラヴ・レターズ」はそれぞれの道を歩んだ幼なじみのアンディとメリッサの、50年間の手紙のやりとりを描いた朗読劇で、89年にブロードウェーで初演。日本では90年にパルコ劇場で役所広司・大竹しのぶのコンビで初演され、昨年8月の渡辺謙・南果歩夫妻まで延べ460組が出演した。初演以来、翻訳・演出をしていた青井陽治氏が今年9月に亡くなり、今回は追悼公演となる。演出は蜷川幸雄門下の藤田俊太郎氏(37)が新たに担当する。

 「ラヴ-」は舞台上のイスに座った2人が手にした台本を2時間読み上げるシンプルな舞台だが、多くの観客に支持され、俳優たちに愛された。曽祖父は6代目尾上菊五郎、母方の祖父は鶴田浩二という歌舞伎界のプリンス右近も「名だたる方が演じてこられた歴史ある『ラヴ・レターズ』に出演させていただきますこと、心からうれしく思っております。青井先生へのご追悼の意を込め、大切に務めさせていただきます」。

 松井もSKE48卒業後、舞台「新・幕末純情伝」などに主演したが、朗読劇は初めて。「作品を読ませていただき、愛について考えるきっかけをいただきました。右近さん、演出の藤田さんと一緒に、今回だけの『ラヴ・レターズ』をお届けすることができたらと思います」。女優としてのステップアップを誓っている。