佐々木希が26日、都内で「上海国際映画祭公式部門・日本映画週間 ゴールド・クレイン賞授賞式」に出席した。

 16年公開の出演映画「カノン」(雑賀俊郎監督)で、審査員特別女優賞を受賞した。同映画は、ミムラ、比嘉愛未、佐々木演じる3姉妹が、祖母の残した手紙を手がかりに、19年前に姿を消した母を探す旅に出る家族再生物語で、今を生きる女性たちの愛と葛藤を描いている。

 黒いドレス姿で登壇した佐々木は「このような素晴らしい作品に出会え、またこの賞を頂けて本当にうれしく思います」とあいさつ。クライマックスとなるラストシーンでは、3姉妹がピアノの三重奏を披露した。このことについては「雑賀監督こだわりのラストシーンでは、本当にピアノを弾いたんですけど、1カ月弱、3姉妹で練習しました。その練習が3姉妹の絆を本当につないで、すごく印象的に心に残っています」。

 この日は3姉妹の母・美津子役を演じた鈴木保奈美も、同賞で最優秀助演女優賞を受賞した。鈴木については「ピアノのシーンを撮っている時に、鈴木保奈美さん演じる母の姿に胸が苦しくて、言葉に表せないような、苦しいんですけど、温かい気持ちになりました」と話し、「海外でも見てくださっている人がいるんだなと思うと、とてもうれしく思います。本当にありがとうございました」と笑顔で締めくくった。

 「ゴールド・クレイン賞」は日中両国のさらなる文化交流の発展などを目指して、昨年から新たに設立されたもの。審査員特別女優賞には、佐々木のほか、映画「真田十勇士」に出演した大島優子、映画「ひるなかの流星」に出演した永野芽郁がノミネートされていた。この日は同賞のほか、最優秀監督賞など日本映画6部門の発表が行われ、「カノン」は最優秀作品賞も受賞した。

 最優秀助演女優賞に輝いた鈴木は「非常に難しい役でしたが、このような役を与えてくれた監督に感謝致します。『カノン』は少しずつではありますが、時間をかけて皆さんに愛されてきたと思います。これからもたくさんの皆さまに愛されるような作品になっていったらいいなと思います」と話した。