元テレビ静岡アナウンサーの林愛実(30)が、今月からフリーアナウンサーに転身した。キャスタークリエイト・ジャパン(東京・南青山)に所属し、「お世話になった静岡の方々に恩返しをできるように頑張りたいです」と話している。

 林アナは、テレビ静岡に14年4月~17年3月に在籍し、「みんなのニュース静岡」のキャスター、「てっぺん静岡」のリポーターなどを担当した。

 「とても充実した日々で、月1ペースで全国中継にも出させていただきました。印象に残っているのは、藤枝市にある樹齢300年を超える大茶樹です。高さ約4メートルで、毎年5月になると、茶摘みが行われるのですが、目の前に立って大きなパワーをもらいました」

 契約満了で退社後は、地元の福岡に戻り、電力会社の社内放送ニュースキャスターを務めていた。

 「当時は、まだ東京に出る勇気が持てませんでしたが、30歳を機に勝負することにしました」

 現実にフリーアナの世界は厳しい。画面に登場する人気アナは限られ、仕事がないアナも少なくないが、林アナは、早くもネットテレビ局AbemaTVのバラエティー番組で代打MCを務めるなどしている。

 「静岡の方から、『元気な姿を見られてうれしいです』とメッセージがありました。テレビ静岡にいた頃から、落ち込んだタイミングで、視聴者の方に声をかけていただき、救われていました。本当にありがたく思っています」

 林アナは、静岡県民ミュージカルの「眠れる森の美女」で主演の経験があり、演技の勉強も続けている。

 「報道に携わりたいと願っていますが、また舞台にも挑戦できたらと思っています。もちろん、静岡でもお仕事をしたいです」

 さまざまな経験を生かし、マルチに活動する決意だ。【柳田通斉】

 

 ◆林愛実(はやし・まなみ)1988年(昭63)3月12日、福岡県小郡市生まれ。久留米大法学部卒。NHK山形、テレビ愛媛を経て、14年4月に入社したテレビ静岡では、17年3月まで在籍。趣味はミュージカル鑑賞。血液型O