NHK土曜ドラマ「不惑のスクラム」(9月1日午後8時15分スタート、全7回)のロケ取材会が30日、兵庫県宝塚市内のグラウンドで行われ、主演の高橋克典(53)や、この日新キャストとして発表された萩原健一(68)らが出席した。

 40歳以上で行われる「不惑ラグビー」が題材の同ドラマ。不慮の事故で刑務所に入るも、出所後に「不惑ラグビー」と出あい、戸惑いながらも成長していく生きづらさを抱えた中年ラガーマンと、家族の再生をハートフルに描く。

 主人公・丸川良平役を演じる高橋は、学生時代にラグビー経験はあるが、途中で辞めてしまったという。「(ラグビーは)生活と一緒。自分は前に行くけれど、ボールは後ろにしかつなげない。効率は悪いけれど、生きていてそういうことはよくあるんじゃないかなと思う。家族、仲間、仕事に全身でぶつかっていく。生きることそのものみたいなスポーツ」と熱く語った。

 19年にはラグビーW杯が日本で開催される。大会前に、「少しでも皆さんに(ラグビーを)知ってもらえたら」と話した。

 萩原は、ラグビーチームの創設者である宇多津貞夫役。「球技が全くダメ」と笑いを誘いながらも、「実技指導者や監督の言うことを聞いて、ひじょうに楽しくやらさせていただいている。(ドラマを)見て、楽しんでいただけたら」と話した。

 同ドラマは、7月初旬から収録スタート。この日も猛暑の中での収録が続いた。高橋を含め、同じく取材会に出席した出演の渡辺いっけいや村田雄浩、徳井優など、キャストの大半は“不惑世代”以上の俳優で、みな日焼けで真っ黒に。高橋は「これほどおやじ臭の強いドラマはない。かなりギリギリの状況で、(当初は)ケガ人も続出した。過酷な条件の中で、頑張ってくれている」と現場の様子を明らかにしていた。

 収録は9月上旬まで行われるという。