お笑いコンビ、TKOの木本武宏(47)や酒井くにお・とおるら松竹芸能所属の芸人が9日、大阪市内で、「松竹お笑い披露公演 in 大阪松竹座」(12月13日)の記者発表会見に出席した。

歌舞伎や演劇などが上演される松竹座で初となるお笑いライブ。所属する東西の若手からベテラン芸人までが道頓堀に大集合し、初の試みを盛り上げる。

数々の劇場を経験してきたベテランの酒井くにお・とおるは、1000人規模の松竹座公演に感激。とおる(67)は「(松竹座は)厳かな感じがある。上品にやらなあかんのかな」と戸惑いを口にしながらも、「安倍首相じゃないですけど、『松竹全員野球』で立ち向かっていきたい」と意気込んだ。

木本は、名前が似ていることから松竹座は松竹芸能が所有していると勘違いされることが多いと話し、「全く別の会社。(松竹座は)遠い場所だった」と伝統ある劇場での公演に笑顔。共に出演する後輩芸人には、「『(劇場の)格式とか知らんがな』と思ってやって欲しい。それがパワーになると思う」とアドバイスを送った。

同事務所では、今年7月に道頓堀の常設劇場「角座」が閉館。現在は、新たな常設劇場を模索しながら、他の劇場を借りて公演を行っている。

木本は、自分たちが養成所に通っていた時代は常設劇場は無かったという。「オセロ」「ますだおかだ」「よゐこ」ら当時の養成所メンバーらと、アメリカ村の三角公園でマイク無しのゲリラライブなどで少しずつファンを集め、努力した過去を振り返った。常設劇場の存在が当たり前では無いということを後輩に示し、「(常設劇場が)無くても若手芸人は何とでもなる」。会社が進める新たな常設劇場についても、「(我々は)吉本じゃ無いんで。まだまだ集客数が全体的に無い。ほんまに作ってできんのかっていう心配はある」と危機感も話した。その中で、若手に奮起を促し、自分たちも大阪でのライブなどで貢献していきたいという木本。常設劇場が無い現状に、「(若手から自分たちの世代までが)一丸となって、『もう1回できんねんで』って会社に見せる時期」と熱く思いを語った。