吉本興業と国連が異色のタッグを組み、世界が抱える課題の解決に取り組むイベントが12日、京都国際映画祭(14日まで)を開催中の京都・よしもと祇園花月で開催された。

人類と地球の繁栄のために国連で採択された「持続可能な開発目標 SDGs(エスディージーズ)」。まだなじみの薄い言葉だが、その言葉の普及に吉本興業がお笑いを通じて分かりやすく紹介する「SDGs花月」を展開した。

「SDGs花月」は2部構成で、2部の吉本新喜劇では「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」など17の開発目標を盛り込み、上演された。吉本新喜劇の前には、かまいたち、トレンディエンジェルら人気芸人が17の開発目標を盛り込んだネタを披露し、優勝者を決定する「SDGs-1グランプリ」を開催した。

終演後の取材会では国連広報センター長の根本かおる氏が「コメディーの中にSDGsを盛り込んでいるのは吉本興業の事例が新しい試み。コメディーは国境を越えられるので(世界でも)話題になっています」と高評価をした。米ニューヨークなどの海外公演について「実現できれば、我々日本人の国連職員もうれしい」と話した。

吉本新喜劇座長の川畑泰史(51)は「いつでも英語でできる準備ができている。なんやったらきょうのお芝居も英語で」と胸を張ると、周囲から「Are you ready?(準備はできているのか?)」と聞かれると、川畑は「………」。数秒後に「イエッ」とつまりながら応えると、周囲は笑いに包まれた。