V6岡田准一(37)が、来年放送されるテレビ朝日開局60周年記念スペシャルドラマ「白い巨塔」に主演することが17日、分かった。地上波としては異例の5夜連続放送の大型ドラマ。主人公の外科医、財前五郎を演じるが、医者役は初挑戦だ。「財前五郎という人物は現代にはなかなかいない。この『白い巨塔』を上っていこうとあがき、もがく男。『やるからには財前五郎を味わい尽くそう』という気持ちで、監督を信じてついていきたいです」と意気込んでいる。

同作は、医学界の内幕に鋭いメスを入れた山崎豊子氏の名作。これまで故田宮二郎さんや唐沢寿明(55)の主演で何度も映像化されている。母子家庭で育った財前は、たゆまぬ努力で成功を勝ち取り、大学病院のスター准教授として君臨する。教授の座に向かって野心を燃やし、さまざまな工作を開始するが、欲望が渦巻く教授選挙は思わぬ展開を見せていく。

同局の船津浩一プロデューサーは「財前五郎は、野心家でエネルギッシュな天才外科医として、いつの時代にも人々を魅了する強烈なキャラクター。現代において演じられる俳優はこの人しかいない! と、オファーしました」と岡田の起用理由を説明した。

初の医者役となる岡田は、実際の手術の映像を見て勉強し、監修の医師から細かい指導を受けているという。今月上旬から撮影に臨んでおり、「設定を現代に置き換えているので、医療技術なども現代風にアレンジされています。医学の進歩に伴い、今だからこそできる『白い巨塔』になっていると思います。ご期待ください」とアピール。演出は数多くの名作を手掛けた鶴橋康夫監督(78)。

◆白い巨塔 63年に「サンデー毎日」で連載開始。65年に単行本発売。66年に田宮さん主演で映画化。67年に佐藤慶さん主演でNET(現テレビ朝日)で連続ドラマ化。78年にはフジテレビ系で田宮さん主演で連ドラが放送され、90年にテレビ朝日系で村上弘明(61)主演のスペシャルドラマが放送。03年にフジテレビ系で放送された唐沢主演の連ドラは最終回の視聴率32・1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。07年には、韓国MBCでキム・ミョンミン主演の連続ドラマが放送された。