歌手松山千春(62)の秋の全国ツアーが18日、埼玉・和光市民文化センターでスタートした。

前日17日に同時発売したシングル「ことば」とアルバム「起承転結14」に連動したツアー。15都市で全19公演が繰り広げられる。ファイナルは、12月24、25日の北海道・札幌文化芸術劇場。

今回は、千春がパーソナリティーを務める「ON THE RADIO」を放送するFM NACK5の開局30周年を記念して、同番組をネットしている都市(全国19局ネット)を回る異色の公演だ。

ステージは、番組のテーマ曲となっている「On The Radio」で幕を開けた。

千春は、開口一番、先の北海道胆振東部地震について触れ「(春のコンサートが終わって)西日本豪雨、猛暑…。そして9月6日には胆振地方に地震が来ました。震度7。これは北海道では初めての大きな地震でした。しかも、全道で停電が2日間も続いた。北海道に暮らして62年になるが初めての経験でした。とにかく何も出来なかったのは参った」と語った上で「今年は自然災害が続きましたが、我々、自然災害に対しては無力です。しかし、無気力であってはならないと思う。どんなに力は及ばなくても気力だけはしっかり持って、お互いに乗り切っていきたいと思っています。」と力強く語った。

コンサートでは「季節の中で」や「銀の雨」「時のいたずら」、さらには「長い夜」など、名曲、ヒット曲も交えながら17曲を熱唱した。また、今回のツアーを前に週刊誌に体調面での不安を書かれたが、千春は「書かれるような不安なんて全くない」と一蹴。拍手を浴びると「みんなの拍手が勇気となり、プライドになる」と感謝した。

東京公演は11月13、14日に有楽町の国際フォーラム・ホールAで開催される。