MBSの三村景一社長(64)が18日、大阪市北区の同局で、新春の社長会見を開き、今年4月に45周年を迎える名物パーソナリティー浜村淳(84)による「ありがとう浜村淳です」(月~金曜午前8時)の記念ラジオドラマを制作することを発表した。

番組は74年4月にスタート。77年に入社した三村社長は、入社から6年、ラジオ制作に従事。「会社に入って最初に担当したのが、『ありがとう-』でした。いまだに、浜村さんから『放送の“いろはのい”を教えた』と言われます」と語り、感謝を表現した。

三村社長は同局発の名物ラジオ「ヤングタウン」にも携わり、後にテレビ制作へ移ってからは「夜はクネクネ」や、ダウンタウンを輩出した「4時ですよーだ」も担当。同局の中心スタッフに成長し、15年に同局社長に就いた。

放送マンとしてのスタートがラジオ現場であったことから、広告収入や聴取率環境から厳しい時代が続くラジオへの愛も深い。そのラジオで半世紀近くに及び、毎朝の番組を進行する浜村には「毎日、毎日(放送開始)2時間前(の午前6時)にはスタジオへ入られて、日々の新聞、ニュースをチェックされており、いまだ欠かさない。リスペクトしないといけない」と、敬服もしている。

以前は、毎朝、自分で車を運転して局入りしていた浜村も、体調を万全にすべく、自らハンドルを握ることはほぼなくし、番組への集中力を高めている。浜村自身も「50年までは続けたい」と話しており、三村社長も「それだけ(努力)されており、感謝しかないです」と話した。

45周年ラジオドラマは、74年の番組スタート時を描いたストーリーになるといい、詳細は未定。4月には、記念イベントを行い、「ありがとう-」レギュラー枠とは別時間に、特番として放送を検討している。

番組スタート時は、在阪のライバル老舗局・ABCラジオが「おはようパーソナリティ中村鋭一です」で人気を集めており、三村社長は「当時は中村鋭一さん(の番組)が圧倒していた。毎朝(阪神ファンの)中村鋭一さんが(番組名物になった)六甲おろしを流される中、どう(対抗)すんねんと頭を悩ませていた」と振り返っていた。