【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)17日(日本時間18日)=大友陽平】三代目J SOUL BROTHERS今市隆二(32)が、今秋に俳優デビューすることが、TCLチャイニーズシアターで行われた「ショートショートフィルムフェスティバル(SSFF)inハリウッド」で発表された。甘い歌声が武器のイケメンボーカリストが、映画の都で新たな挑戦を誓った。

今市が主演するのは、今秋公開予定の短編映画プロジェクト「CINEMA FIGHTERS」の5作品のうち、松永大司氏が監督を務める1作品だ。今市のソロ曲(未発表曲)をテーマにした作品で、5月にロサンゼルスで撮影予定。イベント内でHIRO(49)から発表されると、今市も「演技はやったことがないんですけど、最高の作品を作れるように頑張ります」と顔をほころばせた。

グループでは、今市以外全員が役者デビュー済み。同じボーカル登坂広臣(31)は映画「ホットロード」(14年)でデビュー。岩田剛典(29)は、昨年の日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞で「石原裕次郎新人賞」を受賞など活躍中だ。

転機は、ソロデビューだった。17年夏、デビューに向けて同地で約2カ月間、ホームステイを経験。米国人芸術家のダニエル・アーシャム氏と仕事をともにして「表現の幅を自分から狭める必要はないんじゃないかと思って、演技をやってみようという気持ちになりました」。さらに昨年、初の単独アリーナツアーを行って20万人以上を動員し、表現者として自信もつけた。SSFFのアンバサダーで、役者としては先輩となる小林直己(34)も「隆二の人間性から出てくる表現に、いつも心を動かされていました。一ファンとして楽しみ」と期待を寄せる。

役者挑戦の第1歩となる作品のプロジェクトが20周年を迎え、記念イベントが映画の都で開催されるという運も持ち合わせており、HIROからも「持ってる!」と声を掛けられた。「今市が持つ切なさとか、悲しさが作品に出てくると、グッとくると思う。今までとは違うニュー今市を見てみたい」とエールを送られ、今市は「役者を経験して、自分がどう変わっていくのか楽しみですし、音楽にも還元できると思う。枠を決めず、挑戦していきたいです」と話した。

◆日本政府が日本文化の対外発信拠点と位置づける「ジャパン・ハウス」が主催する今回のイベントには、現地在住でアドバイザーを務めるYOSHIKIも登場。「25年以上住んでいるけど、こうした日本の文化を発信できるイベントはうれしい」と笑顔を見せた。ほかMIYAVI夫妻らが出席した。

◆「CINEMA FIGHTERS」 EXILE HIRO、SSFF&ASIA代表別所哲也、作詞家小竹正人氏による映画プロジェクト。小竹氏の詞の世界観を短編映画として映像化し、昨年1月に第1弾、同6月に第2弾を公開。若手監督の育成を目的としているが、河瀬直美監督、石井裕也監督ら実力者もメガホンをとっている。