最優秀助演男優賞は「孤狼の血」(白石和弥監督)の松坂桃李(30)が受賞した。スピーチでは「いや、まさか。はい、本当にすごくうれしいです」と驚きを隠せなかった。

昨年、最優秀助演女優賞を受賞した広瀬すず(20)からブロンズを受け取ると「(監督の)白石さんとは2作目なんです。20代半ばから違う色の作品に挑戦したいと話していた中で、『凶悪』を見て白石作品に出たいと言っていた」と明かした。「最初の作品でまったくやったことのない役柄に出会い、この短い期間で役所(広司)さんと再会させてくれて、僕にとっては財産のような作品になりました。スタッフ、キャストみんなでよろこびを分かち合えるのはうれしいです。うまくまとまりませんが、みんな分かち合いたいです」と話した。

優秀助演男優賞は「北の桜守」の岸部一徳(72)「空飛ぶタイヤ」のディーン・フジオカ(38)の「散り椿」の西島秀俊(47)「検察側の罪人」の二宮和也(35)が受賞した。

岸部は「戦争の記憶というと知らない人が多い。樺太からの引き上げとか知らないので、取材させていただいた。映画の中で舞台のシーンがあって、初舞台でした。映画の中ですが吉永(小百合)さんと舞台を踏めたのは光栄でした」。

日本アカデミー賞授賞式に初参加となったディーンは「長瀬さんとは初共演で楽しかったです。音楽の話で盛り上がって、すてきな思い出です。日常から飛び出す方法や日本の芸能界の話とかいろいろ聞きました。また共演したいです」。

ディーン同様、初めてアカデミー賞授賞式に登壇した西島は「(監督の)木村大作さんの時代劇と言うことで、参加させていただいた。伝統を学びたかったけど、新しいことに挑戦する方で、伝統と革新を求める姿に刺激を受けました」。

二宮は「まくし立てるあのシーン含めて映画を作っていく中で、原田(真人)監督が怖いんです。すぐ怒るんです。あの姿は監督そのものです」と明かした。また「映画は1人でやるものではないので、その場の空気感を抽出してやらせて頂きました」と話した。