静岡市葵区の音楽学校「スタジオ・アンジェリ」の洞(ほら)桃香(城北小4年)が、ミュージカル「アニー」(4月27日~5月13日、東京・新国立劇場)に、チームモップのペパー役で出演する。同学校からは15年ぶり2人目の出演。女優を目指し、子役の登竜門をくぐる。

毎年1万人近い応募があり、本年度は書類審査に合格した417人が、昨年10月のオーディションに参加した。踊りや歌などの4日間の実技審査を経て、洞は孤児のペパー役をつかんだ。「選ばれて、驚きました。見に来たお客さんが笑顔で帰れるように、頑張ります」と力を込めた。

数年前、アニー出演俳優の指導を受けた後、アニーを観劇した。主人公の演技に感動し、一昨年のオーディションに初参加。今回が2度目の挑戦だった。今年は週末に都内の稽古に参加。自宅でも歌の練習を欠かさない。「ペパーはあまり優しくないけど、私に似ているところもあります」。適役と感じている。

5歳から祖母の薦めで子供向けの演劇教室に通い、歌や踊りに興味を持った。憧れの女優は米倉涼子(43)。「米倉さんのようなかっこいい女優になりたいです」と夢を抱き、ステージに立つ。【大野祥一】

◆「アニー」 米ニューヨークの孤児アニーがヒロインのブロードウェーミュージカル。演劇作品が対象の米トニー賞で1977年に7部門受賞。日本版は78年初演、86年からは毎年上演。これまでに日本国内で約176万人が観劇。アニー役などの子役はオーディションで選ばれる。歴代の出演者には、女優蒼井優(33)や山尾志桜里衆院議員(44)らがいる。