元AKB48で女優の岩田華怜(20)が22日、都内で主演する高校生平和大使ミュージカル「Sings~微力だけど無力じゃない~」(渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール、8月8~12日)制作発表会見に出席した。

岩田は先月8日、都内の路上でバイクと接触し転倒。骨折するケガを負った。事故直後はイベントやテレビ出演をキャンセルしていたが、会見では「本番では歌って踊れるところをお見せしたいと思います」と復調をアピールした。

98年から長崎で核廃絶と平和を求める署名などを行う、「高校生平和大使」の活動をモデルにしたミュージカル。大使として活動する高校生役の岩田は「自分と変わらない、むしろ年下の高校生の子たちが平和のために活動していることに驚きました」。宮城県出身で、東日本大震災の被災経験を持つ。AKB48として活動した8年間は積極的に復興活動に取り組んだ。「平和は難しいけれど、無力ではないとこの8年で痛感しました。もっと若い世代に、日本をどう守っていくかを伝えていけたら」と意気込んだ。

福島第一原子力発電所の事故では被ばくの恐怖も体験した。「自分ももしかしたら被ばくしているかもしれないし、東京に避難している子がいじめられる社会問題も見ていた。地元の東北にもリンクする問題で、今後ないとは言い切れない。人ごとだと思わないで、あった出来事を風化させないで欲しい。私の目線で、私の声で届けていけるように勉強していこうと思っています」と話した。

27歳ながら岩田と同じ高校生役を演じる清水佐紀(27)は「10個も下なんですけど、あの時の気持ち思い出して頑張りたい」と笑顔。「高校生の署名活動が20年間も続いたのはすごいこと。1人でも多くの人に知ってもらいたい」と話した。