NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺」の最終回が15日に放送され、関東地区の初回から最終回までの平均視聴率が8・2%(関西地区7・1%)と、大河史上初の1桁でワースト記録だったことが16日、ビデオリサーチの調べで分かった。これまで関東地区の平均視聴率の最低は、12年「平清盛」と15年「花燃ゆ」の12・0%だった。最終回の関東地区の平均視聴率は8・3%(関西地区7・0%)だった。

「いだてん」の放送前、大河の関東地区の最低視聴率は、12年11月18日に放送された「平清盛」の7・3%だった。「いだてん」は、4月28日放送の第16回で7・1%を記録すると、その後もワースト記録を更新し、10月13日の第39回では3・7%を記録した。

NHKはオリンピック(五輪)を中心に日本の近現代史を描いたことに「大河ドラマで世界史を描くという大きな挑戦だった」。さらに「道中さまざまな困難はあったが」と、出演者の不祥事も示唆したが、「ぶれることなく『いだてん』の世界を守り通せた」とコメントした。

数字は低迷も、最終回では脚本を担当した宮藤官九郎氏がタクシー運転手役で出演するなど遊び心も満載。伏線もしっかり回収されるなど、ドラマとしての評価は低くない作品だった。「これまでの大河にない斬新な構成が面白い」との声も多く聞かれ、「いだてんファン」も生んでいた。