大手芸能事務所ホリプロが主催する「第44回ホリプロタレントスカウトキャラバン」の決選大会が13日に都内で開催され、愛媛県出身の中学2年生山崎玲奈さん(13)が応募者1万9115人の中からグランプリに輝いた。

当日は、リモート審査、地方予選、合宿審査を乗り越えて選ばれた10人のファイナリストが「ダンス審査」「演技審査」「歌唱審査」に臨んだ。

グランプリの決め手は抜群の芯の強さと笑顔、歌唱力だった。審査員らの第一声が“満場一致”だったという。演出家宮本亞門氏は「すごかった。全身鳥肌たって、手を挙げてうわーっとブラボーと言いたいくらい。正直言ってあなた天才です」と称賛していた。

その「歌唱力」は、素人の私でも、わかるほど素晴らしい、圧巻の歌声であった。山崎さんの歌声に引き込まれるあまり、気付いたら体を揺らし、前のめりになっていた。

大会後の取材では、得意だという“モノマネ”を堂々と披露。ジブリアニメ「となりのトトロ」の「メイちゃん」のモノマネを披露したが、全力でやり切る、その勢いにも圧倒された。

ものおじせず、素直に質問に答える姿がとても魅力的だった。

取材をしていく中で、2つの“偶然”を見つけた。

1つ目は、なんと今大会のスペシャルアンバサダーに就任している同事務所に所属する市村正親(71)と山崎さんが同じ誕生日であるということ。

もう1つは、山崎さんが大好きだというミュージカル「ピーターパン」。「ピーターパンになることが夢」と語るほど好きだというが、同作品の9代目(2013年~16年)に、同大会第37回の特別賞を受賞していた唯月ふうか(24)が、務めていた。さらに、今大会の司会を務めていたのも唯月だった。

これらの“偶然”に何か不思議な縁を感じた。このような“偶然”が、“必然”的な結果へと結び付いたのではないか、とも捉えられるような発見であった。 今後は「ミュージカルだけじゃなくて映画やドラマに出られる女優になりたいです」と語っている。ミュージカルの枠を超え、さまざまな場で活躍していく彼女の姿を、これから注目していきたい。【三須佳夏】