映画「ミッション:インポッシブル」シリーズ最新作の撮影現場で、新型コロナウイルスの感染予防策を怠ったスタッフを罵倒し物議をかもした米俳優トム・クルーズ(58)が、クリスマス休暇後の撮影再開に際して、現場の安全を守るために最先端のパトロールロボット2台を投入したと報じられた。

「ミッション-」シリーズ第7弾は、昨年2月に新型コロナウイルスの感染拡大の影響でイタリア・ベニスで行われていた撮影が中断し、再開後もスタッフ数人がコロナに感染して再び撮影が中断されるなど、大幅に撮影が遅れている。そんな中、英ロンドンの撮影現場でスタッフ2人がソーシャルディスタンスを守らずに至近距離で会話をしているの見たクルーズが激怒。「今度やったらクビだ」などと激しく怒る様子の音声データが流出し、その後5人のスタッフが辞職したと報じられていた。

英大衆紙ザ・サンによると、クルーズは再び感染者を出して撮影を中断させないよう予防対策を徹底しており、昨年9月にはキャストやスタッフのために自ら50万ポンド(約7100万円)のポケットマネーで大型船を貸し切るなど大枚をはたいてきたが、今度は自身に代わって現場で感染予防が行われているか見守るロボットを導入したという。

関係者によると、ロボットはかなり威圧的で、暴力的ではないものの「ターミネーター」のようだという。同シリーズはドル箱作品だけに、何とかして完成にこぎつけなければならないというクルーズの強い意志と完璧主義がうかがえる。数々の危険なスタントに挑んできたクルーズが、今度はロボットの力を借りてコロナに立ち向かうことになりそうだ。(ロサンゼルス=千歳香奈子)