宝塚歌劇団の元星組トップ峰さを理さん(本名安田峰子=やすだ・みねこ)が30日夜、都内の病院で、甲状腺がんのため亡くなった。68歳だった。

所属事務所によると、甲状腺がんで闘病しつつも、舞台出演への意欲は持ち続け、1月23、24日から3月16、17日に延期になった「TOKYO MODERN TIMES 2021」にも意欲を語っていた。8月に延期になった芝居にも「夏になったら(病状が)落ち着き、出られるかな」と話していたといい、体調は急変だったという。

峰さんは、72年に宝塚歌劇団に入団。星組に配属され、73年には研2(入団2年目)にして、新人公演初主演に抜てきされた。

正統派でありつつ、どこか中性的な魅力も発揮し、人気スターへ成長。83年に同組トップに就いた。87年に退団後も舞台を中心に女優として活動。近年も、宝塚時代の後輩へ、自身の出演作や役柄などについて、相談にのることもあった。

14年には、劇団100周年に創立され、劇団の発展へ貢献した者におくられる「宝塚歌劇の殿堂」入りも果たしていた。